日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した2008年のコンビニエンスストア主要11社の売上高は、全店ベースで前年比6.7%増の7兆8,566億円で、百貨店売上(7兆3,813億円)を追い抜いた。1998年の統計開始以来初の「逆転」となる。
売上高は調査開始以降11年連続で前年実績を上回った。好調の大きな要因となったのが成人識別ICカード「taspo(タスポ)」の導入だ。タスポが必要な自販機での購入から店頭での購入にシフトした喫煙者がコンビニを利用し、たばこだけでなくほかの商品も「あわせて」購入しているとみられている。
来客数でも「タスポ効果」は大きく、前年比で6.2%増。商品別の売上高(全店ベース)は日配食品 / 加工食品 / 非食品 / サービスの4項目すべてで前年比増となり、特にたばこを含む「非食品」は18.5%の大きな伸びとなった。店舗数は前年比1.9%の4万1,714店で調査を開始した1998年の3万1,068店の約1.34倍となっている。
コンビニと対照的なのが百貨店。日本百貨店協会によると2008年の全国百貨店売上高(既存店ベース)は前年比4.3%減と12年連続で前年実績を割り込んだ。1976年にスーパーに売上高で抜かれた百貨店は、ここにきてさらにコンビニにも「逆転」を許し、非常に厳しい状況となってきている。