Mozilla Labsが進める「Test Pilot」計画とは

Mozillaの研究開発部門Mozilla Labsは20日 (米国時間)、WebブラウザFirefoxの操作性向上につながる情報を収集するプロジェクト「Test Pilot」の追加情報を公開した。コンセプト段階ではあるが、エンドユーザからデータを直接収集する方法として有望視する見方も多い。

Test Pilotは、ユーザがどのようにFirefoxを扱うかのデータを広く収集するために、アドオンとしてFirefoxに実装される。世界レベルで募ったボランティアのユーザーが、同アドオンをFirefoxに組み込む形で実験が行われる。実験開始時には、技術レベルや使用する言語などいくつかの確認が行われるが、個人を特定する情報は送信されないとのこと。

Test Pilotのコンセプトは2008年3月に発表されているが、今回「Test Pilot: Vision」と題して公開された文書では、平均的なユーザがいちどに開くタブの数や、ビギナーがどのように操作するか、ストップボタンがどれほどの頻度で押されるか、といった考えられる具体的な調査項目について言及されている。Firefoxユーザのうち1%の参加を目指すことや、将来的にはFirefoxにかぎらずThunedrbirdやSeamonkeyなどの製品、およびMozilla Labsの他のプロジェクトにも同趣旨のテストを計画していることが明らかにされた。

なお、情報収集は常時行われるわけではなく、必要なときにのみ実施されるとのこと。Mozillaが取りまとめたデータは、プライバシーが厳密に守られたうえでオープンなライセンスのもと公開されるという。