米国の地方銀行ナショナル・バンク・オブ・コマース(イリノイ州)とバンク・オブ・クラーク・カウンティ(ワシントン州)が16日(現地時間)、経営破たんした。連邦預金保険公社(FDIC)が2行に対して業務停止命令を行った。2009年に入ってからの金融機関の経営破たんは今回が初めて。

FDICの発表によると、ナショナル・バンク・オブ・コマースは総資産4億3,090万ドル(約391億円)、預金残高は4億210万ドル(約365億円)。受け皿銀行としてリパブリック・バンク・オブ・シカゴに譲渡され、同行の預金情報の統合作業が完了後に、既存の支店がそのまま営業を続ける。

バンク・オブ・クラーク・カウンティは総資産4億4,650万ドル(約405億円)、預金3億6,650万ドル(約332億円)。Umpqua Bankが受け皿銀行となり、20日から同銀行の支店として営業が再開される。

両行ともに預金は保護対象となり、預金者の口座は自動的に譲渡先の銀行に引き継がれる。FDICによる預金保険基金は、ナショナル・バンク・オブ・コマースが971万ドル(約8億8,000万円)、バンク・オブ・クラーク・カウンティが1億2,000万ドル(約108億9,000万円)~1億4,500万ドル(約131億5,000万円)となる見込み。