デルタ航空(DL)は15日、都内で記者会見を開き、ノースウエスト航空との統合作業を今年中に終了し、2010年1月1日から統一ブランドでのサービスを開始すると発表した。ノースウエスト航空(NW)は昨年10月にデルタ航空の子会社となり、現在、実務レベルで統合へ向けた作業が進められている。また、ひとつの航空会社としての運航許可を得るためのプランをFAA(米国連邦航空局)に提出し承認され、今後12カ月から24カ月のうちに運航許可証を取得する見込みだ。
ノースウエスト航空を傘下に収めた新生デルタ航空は、世界66カ国377都市へ就航し、年間1億7,000万人以上の搭乗者を見込む。便数や座席数、有効座席マイルのシェアは第1位となり、世界最大規模の航空会社となる。
だが、2008年4月の統合発表時に比べ、現在は世界的レベルで経済情勢が悪化。航空業界でも上級クラスをはじめとする需要の落ち込みが顕著になっている。この点について、同社CEOのリチャード・アンダーソン氏は「乗客の需要が下がっていることを受け、2009年はキャパシティ(便数や席数、路線)を調整する。日本路線は成田 - ニューヨーク(JFK)、成田 - ソルトレイクシティへの直行便を開設しアトランタ線を増便する一方で、関空 - デトロイト線などを運休する。全体で6~8%(のキャパシティ)を削減する予定」とのこと。また、「今年、航空業界全体では8~10%の売上ダウンが見込まれている。ただ、燃油が昨年に比べると半額程度に下がり、デルタ航空ではその値下がり効果が50億ドル程度ある」(同社社長エドワード・バスティアン氏)とし、利益の落ち込みをカバーできる側面もあると指摘した。
右から、リチャード・H.アンダーソンCEO、エドワード・バスティアン社長、グレン・W.ホーエンスタイン・ネットワーク・レベニューマネジマントアライアンス担当執行副社長、ジェフリー・S.バーニアー日本支社長 |
顧客サービスで注目されるマイレージサービスについては、「両プログラムの良い点を採用する」とし、たとえば子会社ノースウエスト航空のマイレージサービス「ワールドパークス」が行っている日本航空との提携も維持する考えを示した。