N-01A レビュー
NTTドコモの2008年冬モデル「docomo PRIME series N-01A」(NEC製)は、新機構「スタイルチェンジ」やタッチパネルなど、過去のNEC製端末にない特徴を備えた意欲作。このN-01Aについて、全4回にわたってレビューする。
・第1回 ハードウェア編 ・第2回 スタイルチェンジ・タッチパネル機能編
・第3回 新サービス・新機能編
NTTドコモの2008年冬モデル「docomo PRIME series N-01A」(NEC製)の連続レビュー、2回目となる今回は、画面が回転する新機構「スタイルチェンジ」やタッチパネルの使い勝手を中心にお届けする。N-01Aでは、特徴あるハードウェアをどのように使い勝手に結びつけているのだろうか。
スタイル毎に異なるメニュー
3種類の画面位置で操作できる「スタイルチェンジ」やタッチパネルを備えるなど、従来のNEC端末とは、大きく異なる特徴を持つN-01Aだが、搭載されているソフトウェアは従来のNEC端末のものをベースにしている。メニュー表示や項目などのアクションは、前モデルのN906iとほぼ共通だ。
ただし、画面をタッチして操作する「タッチスタイル」と画面を横にする「シェアスタイル」には、それぞれ別のメニュー画面が存在する。タッチスタイルでは指でタッチして操作しやすいように大きめのアイコンが表示され、シェアスタイルでは横画面表示に合わせてアイコンが横向きに並ぶ。タッチスタイル・シェアスタイルのメニュー表示はデザインを変更することはできない。
横画面は動画やフルブラウザで威力を発揮
シェアスタイルでは、横画面表示を活かしてワンセグなどの動画や内蔵カメラで撮影した写真を全画面表示できる。フルブラウザでPC向けWebページを閲覧するときには、よりPC環境に近い状態での表示が可能だ。
また、ワンセグとメールなど2種類の機能を左右に分割して表示できる。ただし、全てが分割表示に対応しているわけではない。例えば、シェアスタイルでiモードを表示した場合、右半分は時計表示となり別の機能を表示することはできない。
なお、シェアスタイル未対応の機能を選択した場合、「スタイルを変更してください」というメッセージが表示される。この場合、タッチスタイルかコミュニケーションスタイルに切り替えて操作しなければならない。
タッチだけで操作が完結しない場面も
スタイルチェンジと並び、N-01Aの最大の特徴となるのがタッチパネルによる操作である。N-01Aではタッチスタイルだけでなく、シェアスタイル、コミュニケーションスタイルの両方でタッチ操作を利用できる。ただし、タッチパネルを使わなくてもテンキーなどを利用してタッチ操作と同等の操作ができるようになっており、好みに応じてタッチパネルの機能を無効にすることもできる。
待ち受け画面表示で画面をタッチまたは上下左右にスライドさせることで、電話帳や発着信履歴、iウィジェット、メニュー画面などを呼び出すことができる。タッチスタイルでは基本的に画面左下に「戻る」ボタンが表示され、1画面前に戻せる。しかし、機能によってはこの「戻る」ボタンが表示されず、タッチパネルの操作だけでは待ち受け画面に戻せない場合があった。この場合でも、側面のプッシュトークボタンを押すか、テンキーのクリアボタンを押す(当然このときは画面を回転させる必要がある)ことで1画面前に戻れるが、タッチパネルでの操作がタッチパネルで完結しないことに違和感を覚える場面があった。
iモードでは、指の上下スライドがスクロール、左スライドが「戻る」、右スライドが「進む」に対応している。ただし、iMenuトップなどFlashの画面ではタッチパネルが機能しない。フルブラウザでは、上下左右のスライドでスクロールできるほか、iPhoneのような指2本のジェスチャによる拡大・縮小にも対応する。
このほか、メールの表示や電話番号の入力/発信などを画面タッチで操作できる。なお、タッチ操作での文字入力には対応していない。メールなど文字入力を必要とする機能はシェアスタイルかコミュニケーションスタイルで操作することになる。
次回は、N-01Aから導入された新サービスと、今回紹介しきれなかった様々な機能を紹介していきたい。
(吉川英一/K-MAX)