International CES 2009でソニーは、VAIOノートの新製品やウォークマン、携帯電話などさまざまな製品を発表。新製品ラッシュで来場者の注目を集めていた。
既報の通り、VAIO type Pは1,600×768ドットという独特の解像度の液晶を備えるコンパクトノート。いろいろな意味で大きなものが注目されるCESの会場だが、見る限り来場者の反応はまずまず。ただ、米国よりも日本の方が注目されるモデルだろう。
来場者を集めていたのは専用メガネを装着することで3D映像を見ることができる3Dパネル。細かい仕様などは特に明らかにされていないが、実際の製品化はともかくとしてパナソニックと同様に来場者の視線は熱い。
ソニーの薄型テレビとしてやはり注目は有機ELディスプレイを使ったテレビ。今回は技術デモとして21V型のテレビが登場していた。すでに11V型の小型有機ELテレビを商品化しているソニーであり、製品化が期待できるが、現時点で発売日などは未定だという。
このディスプレイを使ったコンセプトモデル。左はブックリーダーが想定されている。右の腕時計型はウォークマンのコンセプトモデル |
こちらはVAIOノート。ディスプレイとキーボードがシームレスにつながっている |
デジタルカメラでは、無線LANとフルブラウザを搭載した「サイバーショット DSC-G3」が人気。IEEE802.11b/gの無線LANやDLNA、フルブラウザとネットワークをフル活用できるG3だが、無線LANとフルブラウザの組み合わせのポイントは、公衆無線LAN環境で利用できるという点だろう。
10/11 DSC-G3。本体をスライドさせるとレンズとフラッシュが現れる
公衆無線LANの多くは、ログインにブラウザベースの認証が必要で、単純に無線LANサポートだけだと利用できない。フルブラウザを搭載したことで、G3では公衆無線LANにアクセスし、外出先でもネット経由で画像のアップロードが可能だ。
YouTubeやPicasaなどの画像共有サイトにアップロードするための専用インタフェースももうけられており、手軽にアップロードできる。
タッチパネルも利用して、文字入力もソフトウェアキーボードで行えるので、普通のサイトにもフルブラウザでアクセスできる。触ってみた感じでは動作がやや重いように感じたのが気になるところだが、新たな使い勝手の実現という面ではおもしろい。
カメラとしては有効1,010万画素1/2.3型CCDを搭載し、光学4倍カール ツァイスバリオ・テッサーレンズを採用。レンズのF値はF3.5-F4.6、焦点距離は35mm判換算35-140mm。4GBのメモリを内蔵し、3.5型ワイド液晶(92万1,600ドット)はタッチパネル搭載。
カメラスペックは目新しさはないが、無線LANを使った画像共有の容易さが大きなポイントになるだろう。
DLNAに対応しており、ホームネットワークへ参加できるためG3に保存した画像をテレビのBRAVIAから閲覧することもできる。従来通りドック経由でテレビに映してのスライドショーも楽しめるが、ワイヤレスで写真を写せるというのがメリットだ。
また、ソニーはテレビにウィジェット機能「BRAVIA Widget」も提供。ここから画像共有サイトの画像を見ることもできるため、この機能を組み合わせることで、外出先で撮った画像をその場でアップロード、離れた場所に住む祖父母がテレビでそれを見るという使い方もできそうだ。