財務省が13日発表した昨年11月の国際収支状況速報によると、貿易・サービス、投資の状況を示す経常収支は5,812億円の黒字で前年同月に比べ65.9%減少した。前年同月比で9カ月連続となる黒字幅縮小。「貿易・サービス収支」が前年同月の黒字から赤字へ転じたことが主な要因。

「貿易・サービス収支」は-1,842億円で2カ月連続の赤字。内訳をみると、「貿易収支」が934億円の赤字。輸出が前年同月比26.5%減の5兆623億円、輸入が同13.7%減の5兆1,557億円だった。輸出の前年同月比の減少額は1兆8,218億円で過去最大。輸入は2007年9月以来14カ月ぶりに前年同月比で減少となった。

一方、「サービス収支」も前年同月比20.4%減で、908億円の赤字となったが、旅行や輸送の赤字幅が縮小したため、全体の赤字幅は10月(-2,777億円)に比べ縮小した。

海外投資による収益などを示す「所得収支」は8,447億円の黒字(前年比15.5%減)。「証券投資収益」の黒字幅が縮小したことで全体の黒字幅も縮小した。