NTTドコモの2008年冬モデル「docomo PRIME series F-01A」(富士通製)は、ワンセグに加えて、指紋センサーやタッチパネル、おサイフケータイ、5メガピクセルカメラ、GPS、Bluetooth、などの多くの機能を搭載しながら、防水機能(IPX5/IPX7準拠)にも対応したハイスペックウォータープルーフケータイだ。同端末を数回に分けてレビューしていく。レビュー1回目はデザインなどの外観を中心に使用感を紹介する。
ハーフミラーサブディスプレイとイルミネーションで演出
メインディスプレイは約3.2インチフルワイドVGA(480×864ドット)スーパーファインISP液晶を採用。1,677万色のフルカラー表示をサポートしている。端末の形状は、回転2軸ヒンジを採用した折りたたみ型。防水やタッチパネルといった機能を活かすための機構で、「F906i」などが採用していたヨコモーションスタイルは採用していない。その分、背面部分には段差がなく、ミラー仕上げの大きなサブディスプレイを設置するなど高いデザイン性を実現している。
サブディスプレイは約1.4インチのモノクロ表示有機ELで、表示色はボディカラーに合わせた配色を採用。サブディスプレイの脇には、さまざまな色に光る着信用LEDイルミネーションも搭載する。
開閉部分を最小限に抑えて防水機能に対応
次にF-01Aの防水性能について述べる。NTTドコモの2008年冬モデルの多くは、平型イヤホンマイク端子と外部接続端子(ARIB-A方式)が採用されており、F-01Aでもこれらが搭載される。端子カバーにはパッキンがついており、開け閉めが軽いために水が入らないか心配になるが、問題はないようだ。
外部スピーカーは、防水に対応するためにモノラルとなってしまった。ただし、これもステレオスピーカーを多く搭載していた従来モデルとは違い、2008年冬モデルはモノラルスピーカーの採用率が高い。ドコモの施策と考えることもできるが、残念な変更点だ。
SIMカードスロット、microSD / SDHCカードスロットは、本体背面のバッテリーカバー内に設置されている。バッテリーカバーは、防水のため、パッキンの付いた金属プレートを使用した内蓋が設置された2重構造になっている。SIMカードとmicroSDカードは、バッテリーカバーと内蓋を開き、充電池を外して(電源OFF)からでないと取り出すことができない。
この点は、microSDカードから写真データを取り込む場合などに不便に感じるだろう。せめてバッテリーカバーの中であっても充電池を取り外さなくても抜き差しできれば良かったと感じた。なお、microSDHCカードは公式には8GBまで対応。筆者が試みてみたところ、サポート対象外となるが16GBのものも利用可能だ。
背面にはこのほか、有効画素数520万画素CMOSカメラや指紋認証デバイスが搭載されている。インカメラはないので、メインディスプレイを回転させて裏面を向けることで、自分撮りやテレビ電話を行うことになる。指紋認証デバイスは、防水のために金属部が樹脂によってカバーされており、目立たないデザインになっているのは良い点だ。
3Wayスタイル「N-01A」やWオープンスタイルを進化させた「P-01A」といった機種が2008年冬モデルでは話題になっているが、F-01A は906iシリーズの後継だけにサイズが大きめになる。しかし、機能や使いやすさを含めると堅実なモデルだと言える。次回は、タッチパネルやモーションセンサーなどによる操作性について紹介していく。
機種名 | docomo PRIME series F-01A | |
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メーカー | 富士通 | |
通信方式 | 国内 | W-CDMA方式 |
海外 | W-CDMA方式、GSM方式 | |
寸法 | 約111×50×17.5mm(最厚部約19.4mm) | |
質量 | 約142g | |
連続通話時間/待受時間 | 約230分/約640時間(W-CDMA時)、約220分/約310時間(GSM時) | |
ワンセグ連続視聴時間 | 約310分(ワンセグECOモード時:約360分) | |
ディスプレイ | メイン | 3.2インチ フルワイドVGA(480×864ドット) スーパーファインISP液晶(1,677万色) |
サブ | 約1.4インチ 174×64ドット モノクロ有機EL | |
カメラ | メイン | 有効画素数約520万画素CMOS(オートフォーカス対応) |
サブ | ― | |
外部メモリー(推奨容量) | microSD(最大2GB)、microSDHC(最大8GB) | |
カラーバリーション | シアン、ブラック、シャンパン、ピンク |
(memn0ck/K-MAX)