N-01A レビュー
NTTドコモの2008年冬モデル「docomo PRIME series N-01A」(NEC製)は、新機構「スタイルチェンジ」やタッチパネルなど、過去のNEC製端末にない特徴を備えた意欲作。このN-01Aについて、全4回にわたってレビューする
・第1回 ハードウェア編 ・第2回 スタイルチェンジ・タッチパネル機能編
・第3回 新サービス・新機能編
NTTドコモの2008年冬モデル「docomo PRIME series N-01A」(NEC製)は、画面が回転する新機構「スタイルチェンジ」やタッチパネルなど、過去のNEC製端末にない特徴を備えた意欲作である。このN-01Aについて、全4回にわたってレビューをお届けする。初回はまず、全体的なスペックとハードウェア面の特徴について述べる。
PRIMEシリーズにふさわしい「全部入り」
N-01AはNTTドコモが2008年冬モデルから展開する新シリーズの中で、ハイエンドの「PRIME」シリーズに分類される。そのため「iコンシェル」「iウィジェット」「iアプリオンライン」などの新サービスや、下り最大7.2MbpsのHSDPAなどの新機能にフル対応している。国際ローミング(W-CDMA/GSM)、おサイフケータイ、ミュージックプレーヤー、Music&Videoチャネル、デコメアニメなどにも対応し、非常に多機能なハイエンド(全部入り)端末に仕上がっている。
「折りたたみのN」が挑戦した新スタイル「スタイルチェンジ」
N-01A最大の特徴は、独特の画面回転機構「スタイルチェンジ」であろう。閉じたまま画面をタッチして操作する「タッチスタイル」から、画面を90度回して横画面で動画などを楽しむ「シェアスタイル」、さらに画面を90度回して通常の携帯電話のように縦画面で操作する「コミュニケーションスタイル」と変形させることができる。類似の回転機構は過去にNTTドコモのSO505i / SO505iS / SO506iC、auのA5305K / A5502Kが採用。N-01Aでは、横画面時に画面が端末の中央に配置するため、2カ所の回転軸を備えるところに大きな特徴がある。
ここでA5305K(2003年発売)とN-01Aを比べてみよう。A5305Kは左手で持つことを想定して反時計回りに画面が回転するが、N-01Aは右手で持つことを想定して時計回りに画面が回転する。この違いは、携帯電話の利用シーンが通話中心(左手で持つ)からメール中心(右手で持つ)に移り変わったことを反映しているようで興味深い。
回転部の強度が気になる人もいるかもしれないが、実際に回転させてみると操作に適度な強度を感じさせ、実際に使っていて不安に感じることはなかった。慣れると片手で画面を回転させることもできる。
画面は480×854ドットのフルワイド液晶で、ドットのきめが細かく読みやすい。スピーカーは上下1個ずつ装備しており、着信音などは両方のスピーカーからステレオで出力される。通話時はスタイルに応じて、そのとき上側に配置されるスピーカーから相手の声が聞こえるようになっている(横画面となるシェアスタイルの時は音が出ない)。
右サイド下部には上下キーとプッシュトークキーがある。端末下側に位置していることやボタンそのものが小さいことから、人によっては指が届きにくいと感じるかもしれない。左サイドにはmicroSD / microSDHCカードスロットと充電端子がある。イヤホンやヘッドホンは充電端子に変換アダプタ経由で接続する。
端末上部には引き出し式のワンセグアンテナ、端末裏側には5.2メガピクセルのカメラとLEDフォトライト、赤外線受光部がある。N906iにはLEDフォトライトを懐中電灯のように使える機能があったが、N-01Aには存在しない。
テンキー部はN905i以降の流れをくむフレームレスのキーと、NEC端末伝統のニューロポインターを備える。キーのクリック感は良好だが、一般的な折りたたみ端末よりテンキー部が小さいため、指の太い人は操作しづらさを感じるかもしれない。照明はキーの隙間から光が漏れるようにデザインされている。
次回は、N-01Aの多彩な機能のうち、主にスタイルチェンジやタッチパネルと連動した機能を中心に紹介したい。
機種名 | docomo PRIME series N-01A | |
---|---|---|
メーカー | NEC | |
通信方式 | 国内 | W-CDMA方式 |
海外 | W-CDMA方式、GSM方式 | |
寸法 | 約113×50×17.6mm(最厚部約22mm) | |
質量 | 約139g | |
連続通話時間/待受時間 | 約200分/約570時間(W-CDMA時)、約220分/約290時間(GSM時) | |
ワンセグ連続視聴時間 | 約220分(ワンセグ効果OFF時:約270分、ワンセグECOモード時:約320分) | |
ディスプレイ | メイン | 3.2インチフルワイドVGA(480×854ドット)TFT液晶(262,144色) |
サブ | なし) | |
カメラ | メイン | 有効画素数約520万画素CMOS(オートフォーカス対応) |
サブ | 有効画素数約33万画素CMOS | |
外部メモリー(推奨容量) | microSD(最大2GB) / microSDHC(最大8GB) | |
カラーバリーション | Fine Black / Misty Lavender / Precious White / Passion Pink |
(吉川英一/K-MAX)