「iLife ’09」

米Appleは6日(現地時間)、同社クリエイティブ系製品を集めたソフトウェアスイートの最新版 「iLife ’09」 を発表した。iPhoto、 iMovie、 GarageBand、 iDVD、 iWebの最新バージョンを包含し、日本では、シングルユーザー版が直販価格8,800円、ファミリーパック版が10,800円で1月末より提供される。

写真管理ソフトのiPhoto '09では顔認識機能を採用し人物ごとの自動分類機能を搭載。GPSを元にした地域情報タグサポートによる撮影場所ベースでの分類機能などを新たにサポートしている。iMovieではPrecision EditorやVideo Stabilizationといった編集機能が大幅に強化され、GarageBandでは著名アーティストらのビデオ映像による演奏テクニック教材の提供など、映像や音楽をより楽しむための工夫が凝らされている。

「Faces」タグをサポートし、顔認識機能を用いた写真の自動分類を行える

前バージョンにあたるiPhoto ’08ではEventsタグによるイベントベースの写真管理機能がサポートされていたが、’09では新たに「Faces」「Places」の2種類のタグをサポートし、それぞれ顔認識機能とGPSの地域情報タグ判別機能を用いて写真の自動分類が可能。撮影した写真は地図上に自動的にマッピングされ、地図を使って旅の軌跡を確認できる。FlickrやFacebookとの連携機能も新たにサポートされ、写真の自動アップロードのほか、名前タグを使ったFacebookとの自動同期などが利用できる。

iMovie ’09では2つの動画のつなぎ目を細かく調整できるPrecision Editorのほか、車や徒歩で移動中の撮影動画にありがちな振動を自動補正するVideo Stabilization、そして動画から音声のみを抽出しての重ね合わせなど、より細かい編集が可能になった点が特徴。画面切り替えやタイトル表示などの特殊効果の追加、地図移動のアニメーション機能など、より動画を効果的に見せるための機能強化が図られている。

DTMソフトウェアとして人気の最新版GarageBand ’09では、ギターやピアノなどの演奏方法をビデオ映像で学ぶレッスン機能が新たに追加された。演奏の基本を学ぶBasic Lessonsに加え、Sara Bareilles、Colbie Caillat、John Fogerty、Ben Folds、Norah Jones、Sarah McLachlan、Fall Out Boy’s Patrick Stump、OneRepublic’s Ryan Tedder、Stingといった著名アーティストらによる演奏テクニックをHDビデオで紹介するArtist Lessons(米国とカナダでのみ提供)の2種類が用意される。これらはLesson Storeを通して導入が可能で、Artist Lessonsの各レッスンの単価は4.99ドルが設定されている。

演奏の基本を学べるBasic Lessons

演奏テクニックをHDビデオで紹介するArtist Lessons(写真はSting)

対応OSはMac OS X 10.5.6以降で、IntelプロセッサまたはPowerPC G5 / G4に対応。512MB以上のメモリ(1GB以上を推奨)が必要となる。提供開始時期は1月末を予定している。

なお、「iLife Up-To-Dateアップグレードパッケージ」が、アップルまたはアップル製品取扱店において2009年1月7日以降に正規Macシステムを購入した全ユーザーを対象に、発送手数料のみ(980円)にて提供される予定となっている。