給与計算業務の年間スケジュール
給与計算にかかわる作業は、月々の計算だけではない。年間を通して見ると、時期に応じてさまざまな作業が発生する。以下、7月と12月に年2回の賞与がある一般的な企業を例にその詳細に触れていこう。
給与計算の年間業務を説明すると、1月には、「給与支払報告書や法定調書合計表といった書類の作成作業があり、さらに平行して、個人情報の整理や確認といった作業に追われる」(田村氏)。
続いて、4月になると、昇進や昇給、新入社員の加入などが生じ、給与情報の更新が必要になる。さらに5月、6月には労働保険料の年度更新と住民税額改定を行わなければならず、7月に入ると賞与の支払いに合わせて賞与支払届の作成が必要になる。
9月、10月には、社会保険料の改定通知、改訂後の社会保険料の徴収といったイベントがあり、12月に改めて賞与支払い/賞与支払届の作成が発生する。そして、年末調整を行い、翌年の給与計算へと続いていく。
これらの作業においても、実績の集計や税額/保険料の算出といった作業が必要になる。手作業で行う場合、あちこちのデータを参照したり、計算したりしなければならず、それなりの労力と注意力が求められる。