調査会社の米IDCは12月18日(現地時間)、2009年の世界携帯電話市場の動向予測を発表した。2009年、携帯電話の出荷台数は世界的に進行している景気後退を受けて前年比2.2%減となり、2001年以来のマイナス成長になると予想している。だが、スマートフォンは高い需要に支えられ、引き続き好調という。

IDGでは、2008年の出荷台数は前年比7.8%増で成長するが、2009年には前年比2.2%減のマイナス成長に転ずると見ている。主な要因として、これまで成長を支えてきた途上国市場の成熟化、全体として買い替え需要の減少などを挙げている。マイナス成長は、2001年のITバブル崩壊時以来という。

2009年以降については、世界経済回復の見通しが立つと思われる2010年には成長の兆しが見えるだろうと予想している。

また、すべてのセグメントが不調となるのではなく、スマートフォンといわれる高機能端末は2009年、前年比8.9%増で成長すると予想している。成長の要因は、スマートフォンの低価格化と高い需要。そのようなことから、スマートフォンセグメントは2010年以降は2桁成長に戻り、2010年は24%増を予想している。それ以外の携帯電話は、2010年、前年比5%増の予想だという。