シンプルなデザインと使いやすさで人気の富士通のボードPC「FMV-DESKPOWER F」シリーズに、新たなモデルが「FMV-DESKPOWER F/C50T」がラインナップされた。今回は、発売前の試用機でその使い心地を検証する。
主な仕様 [CPU] Intel Core2 Duo P8400(2.26GHz) [チップセット] Intel GM45 Express [メモリ] 2GB(最大4GB) [HDD] 320GB [ディスプレイ] 16型ワイド(1,366×768ドット) [サイズ/重量] 約W394×D180×H307/327/347mm/約5.5kg [OS] Windows Vista Home Premium(SP1) [直販価格]174,800円
ただのマイナーバージョンアップではない!
3ヵ月前に前モデル「FMV-DESKPOWER F/B50」をレビューしたと思ったら、もう新しい春モデルが発表され、こうして試用機がやってきた。PC市場は相変わらず動きが早いものである。
そんなハナシはさておき、スマートなデザインと初心者でも使いやすい簡単設計&簡単機能で人気の富士通製ボードPC「FMV-DESKPOWER F」の新モデルが15日に発表された。今回リリースされたのは、19型ワイド液晶を採用したFMV-DESKPOWER F/C70D」と16型ワイド液晶ディスプレイ採用の「FMV-DESKPOWER F/C50T」の2機種。正直なところ、「F/C70D」に関してはテレビチューナーが強化された程度でマイナーバージョンアップ感をぬぐえない。だが、「FMV-DESKPOWER F/C50T」に関しては、CPUやチップセットがパワーアップし、さらに地デジチューナーを搭載するなど大きな変化を遂げている。まずは、前モデルとのスペックの違いをご覧いただこう。
■前モデルとのスペックの違い | ||
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FMV-DESKPOWER F/B50 | FMV-DESKPOWER F/C50T | |
CPU | Intel Core 2 Duo T8100 | Intel Core2 Duo P8400 |
メモリ | 2GB(最大4GB) | |
チップセット | Mobile Intel GM965 Express | Mobile Intel GM45 Express |
Intel GMA X3100(チップセット内蔵) | Intel GMA 4500MHD(チップセット内蔵) | |
液晶 | 16型ワイド(1,366×768ドット) | 16型ワイド(1,366×768ドット) |
TV機能 | 非対応 | 地デジ対応 |
HDD | 約320GB | |
DVDスーパーマルチ | ||
USB 2.0×4、SDメモリカードスロット×1他 | USB 2.0×6、SDメモリカードスロット×1他 | |
LAN機能 | 10BASE-T/100BASE-TX対応有線LAN、IEEE802.11b/g準拠無線LAN | 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n準拠無線LAN |
まず気になるところといえば、やはりCPUやチップセット周りが変わった点だ。CPUはIntel Core 2 Duo T8100からP8400へとクロックアップし、チップセットもMobile Intel GM45 Expressに変更されている。Centrino 2に対応したことで、基本性能の向上が期待できるだろう。また、前モデルでは上位機種にしか地デジチューナーが搭載されていなかったが、今回は下位モデルにも搭載された。その他の細かい部分では、ドラフト2.0のIEEE802.11nに対応したり、USB 2.0端子が増えていたり、有線LANがギガビットイーサ(1000BASE-T)に対応するなど、スペック的には上位モデルとあまり変わりがなくなってきている。さらに値段は174,800円(直販価格)で、前モデルとほぼ同じ。お得感のあるモデルだ。
洗練されたデザインはそのまま
FMV-DESKPOWER F/C50Tの見た目は、前モデルとほぼ変わらない。異なるのは、電源ボタンが右下からセンターに移動した点ぐらいだ。支柱との接続部分を操作することで3段階まで高さを調整できるギミックは顕在。サイズや重量も、まったく同じである。
液晶ディスプレイは1,366x768ドットのWXGA。縦横比率が16:9で、DVDや地デジなどの動画コンテンツを、画像比率の調整なしで再生できる。コントラストがやや低い印象を受けたが、十分美しさを実感できるできばえだ。
次に入力デバイスを見てみよう。キーボードとマウスはそれぞれワイヤレスで接続されるため、ケーブルで本体の背面や机の上がゴチャゴチャしてしまうことがない。接続方式は2.4GHz帯の無線方式。それぞれ電池を内蔵するため、一般的なキーボードやマウスに比べ、やや重い印象を受けた。キーボードにはサポートプログラム用のボタンが用意され、ボタンひとつでソフトを起動できる。また、ノートPCのように[Fn]キーが用意されているが、使用することはまずないだろう。