モバイルプラットフォーム「Android」のオープンソースプロジェクトに、間もなく開発ブランチ"Cupcake"の成果が取り入れられる。Cupcakeでは、Webブラウザのアップデート、ビデオ録画モードの追加、Bluetoothサポートなどが進められている。

現在Androidはオープンソースプロジェクトへ移行中であり、いくつかの開発プロジェクトはプライベートブランチで進められている。Androidオープンソースプロジェクトのロードマップによると、2008年第4四半期にドイツ語のローカリゼーション、異なるAccess Point Nodes (APNs)のサポート、SIMアプリケーションツールキット (STK)などが計画されている。これらと平行して08年末から09年前半にかけてプライベートブランチでの成果をオープンソースリポジトリに統合する。そのための開発ブランチがCupcakeである。全てが本流に反映されるとは限らないが、Cupcakeの資料からAndroidの将来の姿が見えてくる。

Cupcake版のカーネルはLinux 2.6.27をベースにしており、資料には新機能として「ベーシックx86サポート」という記載が見られる。意図は不明だが、ネットブックなど、より幅広いデバイスにAndroidを対応させる取り組みの可能性がある。

WebブラウザはWebKitコアが2008年11月のバージョンになり、JavaScriptエンジン"SquirrelFish"に対応する。ブラウザでは新たにテキスト検索とコピー/ペーストが可能になる。コピー操作はShiftキーを押しながらテキストを選択し、Shiftキーを離す。またWebViewにおいてタッチイベントとJavaScriptエンジンがサポートされる。

カメラ機能にビデオ録画モードを追加。BluetoothのA2DPおよびAVRCPプロファイルをサポートする。オンスクリーン入力メソッドのフレームワークを通じて、サードパーティが独自の入力メソッドを提供できるようにする。ほかにもダウンロードマネージャー、ボイスダイヤラー、アプリケーション管理、音楽再生コントロールなどの強化、数多くのバグ修正の詳細が資料に記載されている。