米NVIDIAは18日(現地時間)、新たな最上位GPUとなる「GeForce GTX 295」を発表した。同社GeForceシリーズとしては、9800 GX2以来となるデュアルGPU構成の製品。4GPUによる「Quad SLI」もサポートしており、過去最高のパフォーマンスを実現した。グラフィックスカードの価格は499ドル。
GPUの製造プロセスは55nm。GTX 280/260は65nmプロセスだったので、半世代シュリンクされた。プロセスの微細化によって、消費電力の低減も期待できるが、GPUを2つ搭載することもあり、ボードの最大消費電力はGTX 280の236Wからさらに50ワット程度増えて、289ワットとなっている。
仕様は以下の通り。シェーダ数こそGTX 280の2倍だが、各クロックやメモリバス幅はGTX 260に準じており、どちらかといえばGTX 260が2つといった印象だ。
■仕様の比較 | |||
GPU | GTX 295 | GTX 280 | GTX 260 |
---|---|---|---|
コアクロック | 576MHz | 602MHz | 576MHz |
シェーダクロック | 1242MHz | 1296MHz | 1242MHz |
シェーダ数 | 480 | 240 | 192 |
メモリクロック | 999MHz | 1107MHz | 999MHz |
搭載メモリ | 1.792GB GDDR3 | 1GB GDDR3 | 896MB GDDR3 |
メモリバス幅 | 448bit/GPU | 512bit | 448bit |
弊誌でのレビューにもあるように、現行の「GeForce GTX 200世代」対「Radeon HD 4000世代」において、NVIDIAは少し旗色が悪い。今回のデュアルGPU製品は「Radeon HD 4870 X2対抗」であることは明らかで、目的はフラグシップでの「最強」を取り戻すことだ。同社は性能に関し、Radeon HD 4870 X2を上回るパフォーマンスを実現したことを説明している。
グラフィックスカードの長さは10.5インチ(267mm)で、厚さは2スロット。GPUがデュアル構成になったものの、リファレンスカードの長さと厚さはシングルGPUのGTX 280/260と変わっていない。補助電源コネクタは6ピン+8ピン。グラフィックス出力は、DVI×2とHDMIコネクタを備える。