米Sun Microsystemsは12月17日 (現地時間)、オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウエアの新版「xVM VirtualBox 2.1」をリリースした。サポートするホストOSは、Windows Vista/ XP、Windows Server 2008/ 2003、Mac OS X (Intel Mac)、Linux、OpenSolaris (2008.05以降)、Solaris 10 (5/08以降)など。Sun xVM VirtualBoxのサイトよりダウンロード入手できる。
バージョン2.1では、OpenGLによる3Dアクセラレーションをサポートする。従来のバージョンではゲストOSからのアクセスが仮想ハードウエアに限定されていたためGPUのアクセラレーションを十分に活用できなかった。新版ではGoogle EarthやCAMベースのソフトウエアなど、OpenGL対応のソフトウエアがスムースに動作する。このほかパフォーマンス面では、Intel Core i7 (Nehalem)のサポートを追加、Intel Virtualization Technology (VT-x)でのMac OS Xサポートが強化されている。
Mac OS XをホストにWindows VistaとOpenSolaris |
操作性や柔軟性も改善された。WindowsおよびLinuxプラットフォームでは新しいネットワーク・コンフィギュレーションを通じて、より容易にサーバアプリケーションを仮想マシンに導入できるようになった。ネットワークのセットアップは競合ソフトに比べて使いづらく、VirtualBoxチームが現在もっとも改善に力を入れいている機能だという。また32-bitのホストOS上で64-bitのゲストOSのサポートが追加された。開発やテストのために64-bit OSが必要な場合、ホストを64-bit OSにアップグレードすることなく作業を行える。
iSCSIサポートを内蔵、Storage 7000ファミリー (Amber Road)などSunの新しいストレージ・アプライアンスをサポートする。またVMwareのVirtual Machine Disk Format (VMDK)やMicrosoftのVirtual Hard Disk (VHD) のサポートが改善されるなど相互運用性が向上した。
Sunによると、2007年10月以来のxVM VirtualBoxの累積ダウンロード数が800万件を突破、登録者が250万人に達した。2008年第3四半期を通じてダウンロード数が120%増、登録率が24%増と好調に伸びており、現在も1日25000ダウンロードのペースを維持している。