11月24日、横浜・関内にて「tvkアニメまつり2008 ver.2.0」が開催された。本イベントは、tvkにて2008年秋以降に放送開始のTVアニメが大集結するというもので、今年4月にも同様のイベントが開催されたこともあって、「ver.2.0」となっている。
春に開催された際と同様、会場は「横浜・関内ホール」と「横浜NEWSハーバー」の2カ所。関内ホールでは、『鋼殻のレギオス』『カオス;ヘッド』『天体戦士サンレッド』『まかでみ・WAっしょい!』などのタイトルを中心に、声優やアーティストたちによるトークショーやライブが開催された。一方の横浜NEWSハーバーでは、「出張メイドカフェ」や各種グッズの販売、新作ゲームの試遊会などが行われた。
「tvkアニメまつり2008 ver.2.0」を締めくくる最後のイベントとして行われたのが、こちらも春と同様、『アニメTV』(毎週土曜日深夜24時~24時30分)の公開収録。メインパーソナリティが藤田咲に交代して以降、同番組にとっても初のイベントということもあり、当日は午後からあいにくの雨模様となったが、多くのファンが開場前から集まり、会場内は公開収録がスタートする前から熱気に溢れていた。
前説を兼ねてステージに登場した千葉。イベントはもはや手馴れたもの!? |
イベントに関する注意事項などが放送され、しばし静まり返ったステージに登場したのが、番組の名物コーナーである「DVD倶楽部」でナビゲーターを務める弊誌・千葉保弘。大雨の中、会場に集まったファンへの感謝を述べつつ、番組の主役であるメインパーソナリティの藤田咲をステージへと呼び込んだ。ステージに登場した藤田は、「朝は晴れていたのでもてばいいなと思ってましたが、昼くらいから降ってきちゃって大変でしたね」とファンに語りかけつつ、千葉と2人でのオープニングトーク。そして早速最初のコーナーということで、番組レポーターを務める谷川遥と長谷川千紘の2人と、「アニカラ」コーナーのひぐひぐがステージに登場。番組レギュラー陣によるトークコーナーが行われた。
そして番組の主役、メインパーソナリティの藤田咲がステージに登場 |
レギュラー陣によるトークは、イベント前にあらかじめ集められたアンケートをもとに展開。「冬は好きですか?」「冬のイベントといえば?」「あなたのマイブームは?」といった問いに対する出演者たちの個性豊かな回答に会場は大きく盛り上がった。「マイブームは何?」という質問に、千葉が「メタボ対策にプリップリン体操」と答えると、会場からは大マーベラスコールが沸き起こる。みんなケメコが大好きな様子(?)。ちなみに藤田はニンテンドーDS向け『アヴァロンコード』という回答だったが、「ミーニャという役で出ていますのでよろしくお願いします」と続けると、「それはマイブームじゃなくて宣伝だから」との突っ込みが千葉から……。
アンケートをもとにトークを進める番組レギュラー陣。ちなみにひぐひぐは、今回がイベント初登場。「隠しキャラです」(ひぐひぐ) |
こちらは千葉が着ていた『ノスタルジオの風』Tシャツ。「やらないか?」の文字は藤田咲の直筆です |
「今年思い出に残ったことは?」という質問にレポーターの2人は、「谷川さんとゲームショウに行きました」(長谷川)、「長谷川さんとゲームショウに行きました」(谷川)。すでに放送されているとおり、長谷川は『アニメTV』の取材でもゲームショウに訪れているが、さらに一般公開日にも谷川と2人でゲームショウへ行ったとのこと。なお、ステージにおいて、放送では明かされなかった、ゲームショウの取材の際の裏話なども語られた。
『アニメTV』出演者によるトークコーナーは、「今年1年を振り返ってみて?」という質問に対する「アニメTVのパーソナリティとしてこの番組に帰ってこれたことが一番幸せでした。来年も頑張ります。ぜひ『アニメTV』をよろしくお願いします!」という藤田のコメントで締められた。
ちなみにこれが放送されなかったゲームショウでの一場面。なぜかみんな正座でエンディングを撮影…… |
ゲストコーナーその1 - 中島裕美子
『ef - a tale of melodies.』で雨宮優子を演じる中島裕美子 |
引き続き行われたゲストコーナーでは、現在放送中のTVアニメ『ef - a tale of melodies.』から、雨宮優子役の中島裕美子が登場。まずは作品紹介ということで、「5組の男女による群像劇という感じです。第一期は3組の男女の話だったんですけど、第二期では、一期のときにちょっと脇役だったのかなって2組がメインになっています。今ちょっと怖い展開になっているんですけども、最後まで見ていただけたらうれしいです」(中島)。中島曰く「最近ほんとに怖くてごめんなさい」といった展開の『ef - a tale of melodies.』。声を演じている雨宮優子については、会場に映し出された映像を見ながら、「こんなに可愛く笑っていますけど、ちょっと歪んでいる娘なんですよ(笑)」。映像や音楽の雰囲気を壊さないように、そして優子の内面を意識しながらミステリアスな役どころを演じていると語った。ちなみに登場人物の中で好きなのは、伊藤静が演じる「広野凪」。「口調はちょっとぶっきらぼうなんですけど、すごい素直な方なんです。優子はちょっとひねくれた感じなので、いつもちょっと憧れてます。あんなに素直になれたらなって」と少しうらやましそうに語る中島が印象的だった。
『ef - a tale of melodies.』ではエンディングテーマも歌う中島だが、作詞も中島が担当。「優子は自分の気持ちを隠してしまうことが多いので、そうではない、優子の素直な気持ち表したい」と思って作詞を行ったとのことで、「文章はちょっと苦手なんですけど(笑)」と照れながら「優子の切ない感じや心情を頑張って書きました」。なお、『ef - a tale of melodies.』の今後の展開については、「これから優子に大変なことが起こりまして……」と語る中島。「第一期からの謎も明らかになってくるので、楽しみにしてください」。
ゲストコーナーその2 - SHIGERU (AciD FLavoR)
作詞するときは、携帯電話にメール打つような感じで歌詞を作っていくと語るSHIGERU。「このほうがはかどるんだなと、2カ月前に気付きました(笑) |
続いてのゲストは、TVアニメ『伯爵と妖精』のオープニングテーマを歌うAciD FLavoRのボーカル・SHIGERU。今回のイベントがテレビの公開収録だと知らず、一昨日まで、ステージで歌うだけだと思っていたと語るSHIGERUだが、日本だけでなくヨーロッパなど世界を舞台に活躍しているだけあって、ステージでの態度は堂々としたもの。普段とは勝手の違う(?)、男性中心の観客をも巻き込むSHIGERUワールドでステージを大いに盛り上げてくれた。
『伯爵と妖精』のオープニングテーマ「FEELING」については、「ポジティブで、聴くと元気が出るような疾走感のある曲になっています」と解説。曲自体は4年位前に書いたとのことだが、作品のイメージに合わせて「ロックのテイストの中にクラシカルな雰囲気を入れたアレンジになっています」(SHIGERU)。
藤田からカラオケで「FEELING」をうまく歌うコツについて聞かれて、
SHIGERU「完全に自分がR&Bシンガーになったような気持ちで……」
藤田「R&Bシンガーですか?」
SHIGERU「全然関係ないですけどね。R&Bじゃないんで」
藤田「えー」
SHIGERU「とにかく、そうやって明るく歌い上げるようにしていただければいいと思います(笑)」
とのやりとりもあったが、「歌がうまくなりたければ、とにかく歌うことです」とのアドバイスがSHIGERUから観客に贈られた。
ステージでは「FEELING」と「Eyes on you」の2曲を披露。普段は女性ファンが多いため、「野郎がいっぱいで歌っていて楽しかったです」との感想も。「男性に向けてラブバラードを歌っちゃいました(笑)」 |
ゲストコーナーその3 - 彩音
彩音は番組にゲストで登場したこともあるので、藤田咲との息もピッタリ |
3人目のゲストは彩音。横浜には2日前もライブで訪れていたが、「中華街にいきたいなって思ってたんですが、お仕事だったんで……」と少々残念そうな表情。今年はアルバムの発売記念イベントで大阪や名古屋にも足を運んだが、「手羽先とかおいしいものをファンの方に教えていただいたりしました。もう食べてばっかりですね(笑)」。
12月24日にはニューシングル「その先にある、誰かの笑顔の為に」をリリースする彩音だが、新曲は「とても元気の出る曲で、そして力強く、明るい曲になっています」とのことで、「『ひぐらしデイブレイク Portable』というゲームの主題歌になってまして、皆さんにライブで聴いてもらって、元気を与えられるような曲にしたいなと思ってます」と新曲にかける意気込みを語ってくれた。
曲の冒頭にある「誰にも見せない笑顔を」というフレーズが好きと語る彩音。「志倉千代丸さんに楽曲を提供していただいたのですが、千代丸さんの世界観や作品を大切にする気持ちがとても楽曲に込められているので、歌で代弁させていただいている気持ち」で歌っているとのことで、「すごく大事にしていきたい曲になっています」。
彩音は、新曲となる「その先にある、誰かの笑顔の為に」のほか、「コンプレックス・イマージュ」を熱唱 |
彩音の繰り広げるパワフルなステージを見て、ふたたびステージに登場したSHIGERUは、「みんなとの一体感がすごいですね。僕のときにはなかった野太い声が(笑)」と語る。とにかく観客と一体になったステージがうらやましかったとのことだった。
ゲストコーナー終了後は、当日の出演者がステージに全員集合。自ら"雨女"と語る中島が「今日の雨はわたしのせいです。ごめんなさい」と観客に頭を下げると、晴男、晴女を自称するSHIGERUと彩音も、「力がおよばなくてごめんなさい」と謝罪。なぜか一転、謝罪大会となったエンディングのコーナーだが、1時間30分にも及んだ公開収録は、観客も出演者も大満足の様子で幕を閉じた。
最後はステージに全員集合。「一発ギャグをやって」という藤田咲のムチャ振りを千葉が拒否すると、会場からはふたたび大マーベラスコールが…… |
tvkでは今回の公開収録の模様はすでに放送されているが、シーエスGyaOの再放送やAT-X(12月19日(金) 16時30分~)などではチェック可能。実際の放送で、会場の雰囲気などを感じてみてほしい。