パフォーマンスが向上し、よりパワフルな画像処理が可能に
――今回64-bit版も用意されたということですが、これはWindowsのみですか?
「はい。これはすでにお知らせしていた通り、Windows版のPhotoshopCS4とPhotoshopCS4 Extendedだけになります。Mac版での選択肢がないのは、アップル社のプラットフォーム戦略の変更によって、対応が間に合わなくなったためです。Mac版の64-bit 対応について、ご要望が多数あることは理解しております。将来的(次期バージョン)に期待していてください」
――64-bit版のパフォーマンスはどうでしょう?
「Windows Vistaの64-bit版 Ultimateを使った場合、ファイルのオープンや保存などの処理は、読み込み時約1.2GBの大きなJPEGファイルを使った場合で、だいたい1/3の時間という結果が出ています」
――GPUを使う機能が加わったということですが、グラフィックボードの要件などはありますか?また、スペックが足りない場合はどうなりますか?
「Open GL 2.0およびシェーダモデル3.0に対応しているGPUというのが、基本的な要件です。要件に満たないGPUをお使いの場合には、ウォーニング(警告)が出ます。そこでドライバをアップデートすれば、対応できる場合もありますが、そうでない場合には、GPUを使用する、ズーム、パン、カンバスの回転といった新機能は動きません。これらはCS3までと同じ動作になる、ということです」
――GPUの性能がよいほど、あるいはVRAMが多いほど、Photoshopの動作が速くなるということでしょうか?
「通常使用の場合、必ずしもそれらは比例しているというわけではありません。大きなファイルサイズの3Dモデルにレイトレーシング処理を行うなどの場合は、GPUの性能やVRAMのサイズによる違いが出ると思います。128 MB以上のVRAMが搭載されていること、ということは言えますが、どんなGPUが適合しているのか、といった詳細な情報については、技術文書を用意してWebサイト上で公開していく予定です」
――メモリの要件も上がり、ますます「重い」アプリケーションになるのでしょうか?
「確かにCS4 Extendedで3Dモデルを動かそうと思うと、1GB以上の搭載メモリが必要です。しかしCS4では、512MB以上あればよく、画像処理だけの用途であれば決して要件は高くないと思います。 今回もいい製品ができたと思っていますが、さらにたくさんの方に使っていただき、多くのフィードバックをいただいて、より良い製品にしたいと思っています」