読売テレビが主催するお笑いコンテスト『笑いの超新星』の決勝ラウンドが14日、大阪・読売テレビのスタジオで行われ、結成6年目のジャルジャルが最優秀新人賞を獲得。賞金30万円を手にした。
2000年にスタートした『笑いの超新星』は、関西を拠点に活動する芸歴10年未満、結成7年未満の芸人を対象にした賞レース。年3回行われる予選ラウンドで各回2組ずつ選出された計6組の新人賞受賞者が、決勝ラウンドで頂点の最優秀新人賞をかけて戦う。歴代の最優秀新人賞には、陣内智則、キングコング、フットボールアワー、ブラックマヨネーズ、麒麟、笑い飯らそうそうたる面々が名を連ねる、関西若手芸人の"登竜門"的存在のコンテストだ。
のべ45組が参戦した今年の予選を制し、この日の決勝の舞台に上がったのは、天竺鼠、中山功太、ジャルジャル、ギャロップ、銀シャリ、プラスマイナス(出場順)の6組。奇しくも、前半3組がコント、後半3組が漫才と、2つのお笑いジャンルが激突する戦いとなった。しかも、シュールな笑いをマシンガンのごとく繰り出す天竺鼠から、オーソドックスなしゃべくりを聞かせる銀シャリまで、ネタのタイプは6組ともバラバラ。審査委員長を務めたラサール石井も「それぞれが全然違うタイプなので、1組だけ選ぶのがすごく難しい」と頭を抱えるほど多彩な個性が揃い、熱のこもった演技を見せた。
そんな中、ジャルジャルは嘘をついて会社をサボろうとする部下(後藤)と、その嘘を暴こうとする上司(福徳)の攻防戦を演じるコントを披露。子どもにすらバレてしまいそうなバカバカしい嘘をつき通す後藤の飄々としたボケっぷりでスタジオを爆笑に包み、並み居るライバルたちを下した。
大会後、会見に臨んだジャルジャル。見る者を独特のシュールな世界に引き込むコントに定評のある2人だが、喜びの声も「本当にうれしい。今年賞がとれなかったら来年も出なアカンし、予選のネタとかまた考えるのめんどくさいなと思ってたので、とれてよかったです(笑)」(福徳)、「賞をとったことはテレビで放送されるので、お父さん、お母さんや、おじいちゃん、おばあちゃんが見てくれて、『ちゃんとやっとるな』と安心感を与えられたっていうのが一番デカイです」(後藤)と超マイペースな"ジャルジャルワールド"。記者を煙に巻く発言で笑いを誘っていた。また、今後の目標について聞かれると、福徳が「この賞で関西に名が知れて、東京へのいいステップになれば」、後藤も「今回いただいた賞金でいろんな人いろんな所に行って、(トーク番組で使えるような)爆笑ネタを10個は作りたいです。トークを磨きます!」とコメント。"全国区"進出にかける意気込みをのぞかせていた。