11日から13日まで東京ビッグサイト(東京・国際展示場)で開催されている日本最大級の環境展示会「エコプロダクツ2008」。日産自動車(以下、日産)のブースでは、電気自動車の実験車両「EV-01」の展示をはじめ、「電気自動車による魅力ある未来の生活」を提案するジオラマ、同社が他社に先駆けて開発してきたリチウムイオンバッテリーなどが展示されている。
まず目を引く先代「キューブ」がベースのEV-01は、ラミネート型リチウムイオンバッテリーが床下に収められ、新開発のモーター・インバーターをエンジンルームに搭載している。バッテリーをラミネート構造とすることで本体を薄型化でき、それを床下に置くことで居住空間がしっかりと確保されているところを積極的にPRしていた。今後、この成果をもとに、同社は2010年度に日米で専用設計の電気自動車を投入する予定で、実験車のような既存の車体ではなく、まったく新しい専用設計・デザインで登場するという。
「キューブ」ベースの電気自動車実験車。同社が得意とする薄型リチウムイオンバッテリーを床下に置くことで、居住空間を犠牲にしないつくりとなっている。車内は既存のガソリンエンジン車とほとんど変わらない |
展示されていた「2012年度までの電気自動車グローバル導入計画」には、日米が2010年度、ヨーロッパとイスラエルには2011年度に同社製電気自動車を投入するというPRが |
また、小型・高出力・高容量を目指したリチウムイオンバッテリーも公開され、本体をはじめ、その一部となる「モジュール」、さらにその一部である「セル」も見ることができる。このセルが束となってモジュールを構成し、複数のモジュールを組み合わせてバッテリー本体になる。
さらに、同社が提案する、「電気自動車のある生活像」をテーマにした未来のクルマ社会を想像させてくれるジオラマ展示では、クリーンエネルギーの活用、パーク&ライド、非接触充電など、電気自動車の普及によって変わる暮らしの一部分が紹介されていた。