教育ソフト開発・販売専門大手のIEインスティテュートはこのほど、「小学校での英語学習に関するアンケート調査」を実施した。その結果が発表され、現役の東京大学学生の3人に2人は自身の英語力に「満足していない」と回答していたことが明らかになった。
同調査は2011年から小学校で英語が必修化されるのを前に10月下旬~11月上旬、小中学校の生徒や小学生の保護者、現役東京大学学生を対象に小学校での英語学習に関して質問した。中でも東京大学学生は、新指導要領による小学生英語の必修化に「期待していない」と半数以上の54.1%が回答。保護者は76.9%が「期待している」と回答したのと比較し、同社は「受験戦争を勝ち抜いた東大生は小学校における英語学習の難しさを認識しているようだ」と分析している。
また、最高学府とされる東大の学生の約3人に2人である63.1%が、自身の英語力に「満足していない」と回答したという驚きの結果が出た。その理由の自由回答では「TOEIC等の点は取れるが、会話が十分にできないため」、「読み書き聞き取りは中高の授業である程度まで身についたけれど、話す能力に関してはまだまだ不十分だから」、「受験で通用するだけの英語力を身につけてはいても、実際に使う場面になると適切に使えるようにはなっていないため」などが挙げられている。小学校での英語の授業の中で身に付けるべきことについては、「やさしい日常会話ができること」、「発音を身につけること」がともに最多で、受験英語ではなくコミュニケーション力向上を主軸とした学習を支持する声が多かったという。