ノルウェーのOpera Softwareは12月4日 (現地時間)、同社Webブラウザの次期メジャーアップデートとなる「Opera 10」のAlpha 1を公開した。新搭載されるレンダリングエンジン「Presto 2.2」のアピールを主な目的としている。

Opera 10 Alpha 1

Acid3テストで100/ 100のパーフェストスコア

Presto 2.2は、スピード、安定性、セキュリティ、Web標準のサポートなどにおいて大幅な向上が見られるという。Operaによると2008年6月にリリースされたOpera 9.5のレンダリングエンジンPresto 2.1との比較で、ブラウジングにおいて約30%の高速化を体験できるそうだ。Web標準サポートについては、The Web standards ProjectのAcid3テストで100/100のパーフェクトスコアとなっている。コンシューマ・エンジニアリング担当のJohan Borg氏は「このリリースは、人々にインターネットの新たな利用方法をもたらす新しいWeb技術への取り組みを示す」と述べる。Web開発者にとってのPresto 2.2のメリットとしては、まずSVGサポートの向上が挙げられる。JavaScriptを用いたSVGアニメーションのコントロールが可能、標準的なWebフォントのようにSVGフォントを扱える。Presto 2.1でのHSLバリューでのカラー定義に加えて、2.2ではHSLAやRGBAなどアルファチャンネルを指定した透明度の設定サポートが含まれる。またDragonfly Alpha 3にDOM Editingが追加されたほか、HTTPトラフィックを監視するネットワークタブの追加が進められている。

Presto 2.2の以外のOpera 10の新機能としては、インライン・スペルチェック、自動アップデート、リッチテキスト形式のメールのサポート、Linux版のWidget機能改善などがAlpha 1に盛り込まれている。

「Acid3テストの100/100という結果は、Opera 10が備える新しいWebテクノロジのインパクトの序章に過ぎない」とBorg氏。アルファ版の主目的はPresto 2.2エンジンのテストであり、その基盤の上での本格的な新機能テストはベータ版からとなる。