Netbook(ネットブック)人気が加速する中、高機能ミニノートを中心としたラインナップを展開して独自路線を走っているのが工人舎だ。同社から新しく発売された「KOHJINSHA SH6KT12A」は、一般的なNetbookにはない「タッチパネル」と「ワンセグチューナー」を搭載しているのが特徴。69,800円というNetbookに迫る低価格も魅力的だ。
主な仕様 [CPU] Intel A100(600MHz) [チップセット] Intel 945GU [メモリ] 1GB [HDD] 120GB [ディスプレイ] 7型ワイド(1,024×600ドット) [サイズ/重量] 約W227×D170×H25.4mm/約988g [OS] Windows XP Home Edition [直販価格] 69,800円
メモリやHDD容量を強化
工人舎は、Netbookが登場する以前から独自の高機能・低価格ミニノートを発売して人気を集めてきたメーカー。1kg前後の小型軽量のモバイルPCを中心とした個性的なラインナップを展開して、コアなユーザーを中心に高い評価を受けてきた。Netbookが登場してその価格的な優位性は薄れたものの、ライバル機にはないタッチパネルやワンセグチューナーなどの便利な機能で差別化を図り、現在も多くのユーザーから根強い支持を得ている。 その工人舎から新しく発売された「KOHJINSHA SH6KT12A」は、標準バッテリー装着時に約988gという軽量ボディを採用したコンバーチブル型のタブレットPC。CPUこそ前モデルと同じIntel A100(600MHz)ながら、メモリを倍の1GBに、HDD容量を120GBに変更するなど、基本性能を強化しているのが特徴になっている。
搭載する液晶はタッチパネル付7型ワイド液晶で、解像度は1,024x600ドット。本体には100BASE-TX対応の有線LANや、IEEE802.11b/g準拠の無線LAN、ワンセグ対応TVチューナなどを内蔵している。なお、OSはWindows XP Home Editionを採用しており、動作はスムーズ。PCMark05によるベンチマークテストの結果は下記の通りになっている。CPUにAtomではなくIntel A100という少し前のプロセッサを採用しているため、最新のNetbookに比べるとスコアが低めに出ているが、実際の使用では数値ほどの差は感じなかった。Webブラウズやメールなどの日常的な用途であればレスポンスに不満を抱くことはあまりないだろう。
■PCMark05のベンチマーク結果(外部モニターに接続して、1,024×768ドットの解像度で実行) | |||||
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PCMarks | CPU | メモリ | グラフィック | HDD | |
KOHJINSHA SH6KT12A | 1063 | 974 | 1250 | 453 | 3503 |
ペンによる直感的な操作が可能なタッチパネルを搭載
SH6KT12Aのディスプレイはコンバーチブル型になっており、通常のノートスタイルで使うことも、液晶パネルを180度回転させて折りたたみ、ピュアタブレットとして使うこともできる。回転させたときに液晶を折りたたまず、そのまま立たせておけば、小型の液晶テレビやフォトスタンド風に利用することも可能だ。
液晶のサイドには、ピュアタブレットとして使う際に両手でホールドして指だけで操作できるよう、方向キーやランチャーボタン、画面回転ボタン、Enterボタン、スクロールボタン、マウスボタンなどが搭載されている。ボタンの数が多いため、慣れるまではどのボタンにどの機能が割り当てられているか迷うこともあったが、慣れてしまえば快適に使用できた。もちろん、専用のスタイラスペンも用意されており、ペンによる直感的なオペレーションも可能。抵抗膜方式のパネルなので、ペンを取り出すのがめんどうな場合は指でタッチして操作することもできる。ただし、軽量とはいえ1kg近くあるので、片手で支えて操作するのは結構疲れる。立ったまま使うときなどは、両手でしっかりホールドした状態で操作した方がよさそうだ。
液晶自体は、タッチパネルタイプながら色再現性は十分で、静止画や動画もあざやかに表示できる。視野角もそこそこあり、持つ角度によって極端に色が変わったり、見づらくなったりすることはない。輝度もそれなりに高く、日中の屋外などを除けば、特に見づらく感じることはなかった。