エフセキュアは、オンラインゲームおけるウイルス感染やフィッシング詐欺などに繋がるさまざまな脅威があると注意を喚起した。具体的な脅威として、以下の5つをピックアップしている。
脅威1:トロイの木馬
オンラインゲームは、多くのユーザーが利用している。最近の家庭用ゲーム機でも、インターネット接続機能を持ち、この機能を使いオンラインゲームを楽しむユーザーも多い。しかし、これを悪意を持った攻撃者は狙っているのである。特に、オンラインゲームユーザーを狙うトロイの木馬型ウイルスが多数報告されている。ゲーム上で使用されるキャラクタや通貨、武器などが闇市場で売買されている。それを狙っているのである。トロイの木馬ウイルスは、善意または無害のプログラムを装い、ユーザーにアップデートやパッチのダウンロードを促す。それに感染すると、アカウントやパスワードを盗み、本人の知らぬ間にログインするという、非常に単純な方法でユーザーの情報を悪用するのである。
脅威2:ファイアウォールの落とし穴
オンラインゲームでは、同時に多くのオンラインゲームに参加する。多くのユーザーと連携するために、ネットワーク環境では通信環境を安易にルーズなものとしかねない。それが、必要な場合も少なくないであろう。しかし、そこでファイアウォールの設定を非常にあまいものにしてしまったり、完全に停止してしまうなどの事例がある。このようにしてしまうと、「裸」になるということと同じで、非常に危険な状態である。今一度、セキュリティに対し、無防備な設定をしていないか確認してほしい。
脅威3:アンチウイルスソフトの落とし穴
オンラインゲームを常用するユーザーにありがちなことだが、同時にさまざまなアプリケーションを起動するとPCの動作が遅くなる。そのため、オンラインゲーマーは、より高速な動作を期待するために、セキュリティ対策フトの常時監視機能をオフにしてしまうことが少なくない。しかし、その結果、メールの送受信やネットサーフィングの過程で、ウイルスに感染する危険を増大させてしまう。常時監視機能は、プログラムを起動する際に作動するだけなので、ゲームのパフォーマンスには、ほとんど影響を及ぼさない。常時常駐監視を停止することは、ウイルスに感染する可能性を増大させるので、くれぐれも注意してほしい。
脅威4:ポーカー
オンラインポーカーは、実際の金銭を賭けて遊ぶゲームである。匿名で国境を越えて金銭がやりとりされるため、オンラインポーカーを悪用すると、簡単にマネーロンダリングを行うことができる。犯人は盗んだクレジットカードなどを使用し、新しいアカウントを作成し、普通のプレイヤーに紛れ、故意に負けたりするなど、悪質なプレイを繰り広げる。ルーレットなどの伝統的なオンラインカジノゲームも、このようマネーロンダリングに悪用される可能性がある。
脅威5:キーロガー
多くのトロイの木馬にはキーロガーが仕込まれており、ユーザーの入力情報を収集する。この種のウイルスに感染してしまうと、オンラインゲーマーは、ログインする度にIDやパスワードなどの情報を盗まれる危険を重ねることになる。いずれの脅威も、悪意を持った攻撃者の常套手段ともいえるものだ。オンラインゲーマーのみならず、注意をしてほしい。