集英社スーパーダッシュ文庫の人気ライトノベル『アキカン!』が、2009年1月よりBS11にて放送開始となる。ストーリーの概要や登場キャラクターについては既報のとおり。そこで今回は、アフレコ終了後に出演キャストが語った本作の魅力についてを紹介しよう。
(C) 藍上陸・鈴平ひろ/集英社・A機関 |
出演キャストが語るTVアニメ『アキカン!』の魅力
今回のコメントは第3話のアフレコ終了後に語られたもので、出席者は、大地カケル役の福山潤、メロン役の成田紗矢香、天空寺なじみ役の豊崎愛生、エール役の能登麻美子、ぶど子役の悠木碧、東風揺花役の大久保藍子、甘字五郎役の岡本信彦、男屋秀彦役の置鮎龍太郎、木崎愛鈴役の豊口めぐみといった9人の声優陣と日巻裕二監督の計10人となっている。
――演じているキャラクターについて教えてください
福山「大地カケル(だいち・かける)役の福山潤です。カケルは高校生なのですが、"普通"とはとても言い難いような性格の持ち主で、周りからは"ヘンタイ"と認知されています。実はけっこう真っ当な価値観を持っているのですが、若干周りからは、ヘンタイな趣味を持っていると思われがちな少年です」
成田「メロン役の成田紗矢香です。メロンちゃんはですね、メロンソーダのアキカンの精霊というか、妖精のような存在です。ツンとした雰囲気を持った女の子です。カケル君のことを殴っちゃったりだとか、けっこう強めのところもあるんですけど、実はとっても不安やら寂しさやら自分の存在証明やら、そういうことを抱えたちょっと寂しがりやな面も持っている、ギャップのあるキャラクターだと思います」
豊崎「天空寺なじみ(てんくうじ・なじみ)ちゃんという役をやらせていただいてます豊崎愛生です。なじみちゃんは、カケルちゃんの幼なじみで、カケルちゃんのことが大好きな女の子です。メロンちゃんがツンデレな感じだとしたら、なじみはデレデレな女の子で、いつもマイペースで……、人間です(笑)。(福山「けっこう重要です」)。人間で、カケルちゃんのことが大好きで、マイペースで、のんびりした女の子で、いつもふわふわーんとした感じです。あと、アホ毛がついてます(笑)。アホ毛はよく動きます。なじみの感情に合わせてぴょんぴょん動いちゃいます」
能登「エール役をやらせていただいています能登麻美子です。エールはアキカンです。アルミ缶です。実は今日の3話ではじめて出てきて、最後に一言しかしゃべっておりません。なじみちゃんをご主人様と慕い、一途になじみちゃんに仕えていくような、猪突猛進のような感じの女の子だなって思ってます。次回以降はたくさんしゃべっていくようです」
悠木「悠木碧です。ぶど子という役をやらせていただいてます。ぶど子はアルミ缶です。すごく騒がしくってキャピキャピしてて、スチール缶のことをすごく敵視してます。がんばり屋さんなので、メロンちゃんとカケルくんのことをすごい追い回しちゃうんですけど、でもいつも空回りしちゃうような、そんな憎めないキャラクターです」
大久保「東風揺花(こちかぜ・ゆりか)役の大久保藍子です。揺花はたぶん人間だと思います。というのも、1話ですでにみんなから"魔女"と認知されていて、ミニスカートの中からいろいろな物を取り出したりとかする、ちょっと不思議な感じの女の子です。カケルとなじみとジゴローの同級生なんですが、なじみちゃんのことが大好きです。揺花の"ゆり"は、百合の"ゆり"と申しますか……、女の子が大好きなそんな役でございます」
岡本「甘字五郎(あまじ・ごろう)、略してジゴロー役の岡本信彦です。ジゴロー君はですね、そんな百合な東風さんが好きなんですけど、どんなキャラかといえば、まあ"空気キャラ"です(笑)。登場するときもですね、『あ、こいつ空気キャラだ』といった感じで出てきますので、ぜひぜひ見てください。カケルとは親友です……よね。最初は親友だって聞いてたんですけど、何か扱いは親友っぽくないです……」
置鮎「男屋と書いて"おとや"と読む、男屋秀彦(おとや・ひでひこ)役の置鮎龍太郎です。メインメンバーと比べると年齢設定も上の感じで、ヘンタイかと思ったら主人公のほうがよっぽどヘンタイでした(笑)。なので、ちょっとアレ? って思ってるんですけど。『アキカン・エレクト』という戦闘を推奨している、政府の機関みたいな感じのところの国家公務員です。なので、彼なりの"腹に一物"もあるのかなと思いつつ、演じております」
豊口「男屋さんの部下、木崎愛鈴(きざき・あいりん)役の豊口めぐみです。男屋の秘書で、すごく仕事ができそうな、いかにもキャリアウーマンって感じなのですが、ウブな一面を持っている女性です」
――監督にお伺いしますが、アニメ化が決定したときの感想などはありますか?
日巻監督「イラスト付きの原作を読んだんですけど、かわいい女の子たちがたくさん出て、しかもみんなマトモじゃない。変な人たちばっかりの集まりだということで、これが動いたらすごく面白くなると思いました。もう今は毎日楽しいです(笑)」
――アフレコ現場の雰囲気を教えてください
福山「和気あいあいとしております。アニメの前にドラマCDをやらせていただいたというのもあって、すでにガッツリとみんなで絡み合ったりとかしていますので、収録でいうとCDを含めて4回くらいしかしてないんですけど、打ち解けてきた感じは、勝手に僕があると思っています(笑)」
成田「もう大方は福山さんが語られたとおりなんですが、本当に楽しい現場で、なんか学校に来てるような感覚で、こう緊張感もありつつ、楽しくやらせていただいてます。みんな仲良しですよね? (福山「それはどうかな?」)。えー、ちがうの? まあ、メロンとカケルはそうでもないかもしれないですけど、みんな仲良くやらせていただいて、すごく楽しい現場です」
豊崎「本当にお二方がいってくださったとおり、楽しい現場で、私もアフレコにくるのがとっても楽しい今日この頃です。キャラクターの個性が強いので、アフレコがはじまる前とかは、みなさんどういうお芝居をされるんだろうってワクワクしてたんですけど、みんな思いっきりノビノビとヘンタイさたっぷりに演じられていて、みんなヘンタイが好きなのかな(?)と思ってきている今日この頃です(笑)」
――『アキカン!』は缶ジュースが女の子になるという設定ですが、どんなジュースに女の子になってもらいたいですか?
福山「小学校のときに、珍しいジュースを探して情報交換するのがはやっていた時期がありまして、そのときに一番不味いっていわれていたものに、「メッ○ール」という麦で作られたコーラがあったんです。それがキャラクタライズしたら、どういう風なキャラになるのかなっていうのが興味ありますね。ぜひメッ○ールで」
岡本「ふるふるシェイカーはけっこう気になりますね」
置鮎「そうですねぇ、えっ、ビール? ビールはジュースじゃないでしょう(笑) あったらいいな的なダイエットドリンクで」
監督「私はもうグレープジュースですよ。ぶど子大好きなんで」
――第3話までアフレコした中で、見どころなどがありましたら教えてください
福山「第1話で、原作を読んだときも一番これはどういう風に描かれ、自分はどういう風にやることになるのかなあと思っていたところがありまして、……マッパなんですね。マッパでブリッジになりまして、バッキンバッキンするんですけど、そこのシーンがちゃんと動いていたので、楽しくやらせていただきました(笑)。できれば、無言になっていないことを祈っています(監督「大丈夫です」)」
成田「私も原作を読んだときから、福山さんがおっしゃっていたカケルが家の中で全裸で暴れるシーンがすごく印象的だったんですけど、頭の中で想像していた以上のトーンを福山さんが現場で出されていたので、笑いをこらえるのが大変でした(笑)。今日3話でやったシーンなんですけど、『アキカンにとっての幸せって何ぞや?』っていうことを問いかけるメロンのあの一言はすごく胸にズンと来て、印象に残っております。今後、ここが軸になって話が進んでいくんだろうなっていうことを予感させる一言かなと感じました」
豊崎「原作でも最初にガーリッシュ(キスをすることで缶が少女化する儀式)するところからはじまるというか、"チュー"するところからはじまるんですけど、アニメの第1話のリハーサルビデオを見ていて、第1話からこんなにチューするアニメがあるのだろうかって思いました。メロンちゃんとかエールさんとか、缶はですね、チューをしなければ女の子の姿になれないので、ほかのアニメよりもかなりキスシーンがいっぱいあると思います。なので、見ていただけるとうれしいというか、一緒にドキドキしていただけたらいいなと思います」
能登「メロンちゃんとぶど子ちゃんがちょっとバトルをするシーンがありまして。缶同士の『アキカン・エレクト』であるとか、缶同士の闘いっていうのが、小説からビジュアルになったときにどんな風に技とかも繰り出されたりするのかなってところは個人的にも楽しみです」
悠木「みんな女の子がかわいいじゃないですか。その女の子たちが怒ったりとか笑ったりとか絡んだりとか、ワイワイしているその空気感がすべて、私はすごい好きで、もうこの先やるのがすごく楽しみです」
大久保「私も実はカケルの全裸シーンが一番印象的というか、度肝を抜かれたんですけれども、自分のキャラですと、ちょっと変な考えがあって、ご飯を食べずに栄養食品だけで生きていけるかってことで、サプリをゴリゴリとすって、それを食事にしようとしている揺花は大丈夫か? と思いました。あと、男屋さんは美少年好きだと思っていたら意外とガチムチ系好きだったんだなっていうことが、私はちょっとショックでした(笑)」
岡本「客観的に見たら先ほど豊崎さんもおっしゃいましたが、ガーリッシュのシーンといいますか、アキカンに口をつけた瞬間にそこには女の子がいて、しかもキスをしているという、そんなシチュエーションはこの作品にしかないのではという感じです。個人的なことでいうと、ジゴローの登場シーンですね。透明さ具合がいいと思います。(福山「清涼感があるよね」)。それいいですね(笑)」
置鮎「カケル君がヘンタイなので、男屋もどこかでヘンタイ性を出したいなと思っているんですが、どうなんでしょうね。"素"の福山君には勝てるんでしょうか? (一同大爆笑)。福山君の自由さ加減がとっても楽しいなという感じです」
豊口「木崎の登場シーンなんですけど、……お尻から登場します。なかなかいいお尻をしていますので、そこをご堪能あれ」
――作品を楽しみにしている視聴者の方へのメッセージをお願いします
福山「テレビの前でも、パソコンの前でも、この作品を観るときは、ポテチ片手に、そしてもう片方の手にはジュースないし、何か缶を持ってですね、笑いながら、できれば面白くて噴出していただいて、放送が終わった後に画面を拭いていただく感じになれば一番いいなと思っております。みなさんの楽しいひとときを演出できるようにがんばりますので、ぜひぜひ観てください」
成田「すごくいろいろな要素が含まれたアニメなので、すごくたくさんの層の、たくさんの方に、いろいろな角度から楽しんでいただけると思います。ちょっと地上波にはない感じの"ふりきった演出"や"ふりきったセリフ"なども含まれておりますので、生ぬるい感じじゃないギンギンに冷えた感を堪能していただけたらうれしいです。現場でも皆さんに楽しんでいただけるように、楽しくがんばってますので、どうぞよろしくお願いします」
監督「振り幅広く、いろいろな要素を取り入れて作ってる作品に仕上がる……ハズです。男のハダカから女の闘いまで、すごくいろいろな要素が見られると思いますので、楽しんでいただきたいと思います。あと、女性の方々に、いかにキワドイセリフを言わせるか。これを生きがいにがんばっております。よろしくお願いします」
今回のインタビューに答えてくれた出演者ならびに監督の集合写真。(前列左から)豊崎愛生、福山潤、成田紗矢香、日巻監督、(後列左から)能登麻美子、悠木碧、大久保藍子、岡本信彦、置鮎龍太郎、豊口めぐみ |
TVアニメ『アキカン!』は、BS11にて2009年1月3日(土)の24時より放送開始予定。また、「バンダイチャンネル(PC)」でも、2008年12月30日(火)の12時より配信される予定となっている。