塩水港精糖が実施した日本人の腸のストレスに関する調査によると、回答者の2人に1人が腸へのストレスを抱えていることが明らかとなった。

同調査は2008年9月、全国の20歳以上の男女計600人を対象にインターネット上にて実施された。腸へストレスを与える要因とされる16項目にチェック方式で答えてもらったところ、「生活がストレス腸に傾いている人」(該当個数4~8個)が45%、「ストレス腸」(9~13個)が3.5%で、計48.5%がストレス腸(※)、もしくはその予備軍であることが分かったという。

※ストレス腸とは、腸の善導運動が抑制されやすい状況を指す。ストレスには心理的ストレスと物理的ストレスがあり、どちらのストレスがかかった時にも腸の運動が鈍くなることがある。

腸へストレスを与える要因の該当チェック別にみると、「運動不足気味である」(59.2%)が最も多く、続いて「猫背など姿勢が悪い」(35.3%)、「睡眠時間は1日6時間以下である」(34.2%)、「魚より肉をよく食べる」(31.7%)の順となった。一方、少なかったのは「水分を取ることを控えている」(2.0%)、「下剤を1年以上使っている」(2.7%)など。

ストレスを解消するための方法として何かしているか尋ねたところ、全体の61.3%が「特にしていない」と回答。また、「(何か)している」と回答した人に自由回答形式でストレス解消方法について質問すると「スポーツなどをして体を動かす」が約半数で、他に「音楽、映画鑑賞をする」、「ショッピングをする」、「友人とおしゃべりをする」などの回答があったとしている。同調査に関して、松生クリニック院長の松生恒夫氏は「現代人はストレスや食事内容など腸内環境を悪化させる要因に囲まれており、停滞腸(排便はある程度あるものの、腸部膨満感、残便感など腸の運動が低下している状態の総称)を引き起こしやすい。本調査データからもその傾向がみてとれる」と分析している。

腸に関するストレスチェック(調査対象者全体 / 複数回答)

項目 人数(人) 割合(%)
全体 600 100.0
朝食は食べないことが多い 101 16.8
野菜や果物、きのこや海藻などを食べることが少ない 63 10.5
納豆は嫌いである 84 14.0
料理にはオリーブオイルは使わずサラダ油を使っている 180 30.0
魚より肉をよく食べる 190 31.7
水分を取ることを控えている 12 2.0
外食やコンビニ食をよく利用する 93 15.5
お酒を飲みすぎることが多い 76 12.7
現在ダイエットをしたり、過去にダイエットの経験がある 167 27.8
トイレに行きたくなっても我慢することがある 115 19.2
下剤を1年以上使っている 16 2.7
運動不足気味である(週2時間以下) 355 59.2
睡眠時間は1日6時間以下である 205 34.2
ストレスがたまる職場である 161 26.8
食べ物やエアコンで体を冷やすことが多い 144 24.0
猫背など姿勢が悪い 212 35.3
この中に当てはまるものはない 33 5.5

回答個数で腸のストレス度合いを診断

回答個数 人数(人) 割合(%)
全体 600 100.0
健康な腸(0~3個) 309 51.5
生活がストレス腸に傾いている(4~8個) 270 45.0
ストレス腸(9~13個) 21 3.5
重度のストレス腸(14個以上) 0 0.0