POPFile開発プロジェクトは11月30日 (米国時間)、マルチプロトコル対応の迷惑メールフィルタ「POPFile 1.1.0」をリリースした。WindowsとMac OS Xに対応したインストーラのほか、GPL準拠のソースコードが公開されている。
2007年12月以来のメジャーアップデートとなる今回のリリースでは、データベースフォーマットを従来のSQLite 2.xベースから3.xベースへと変更。ファイルサイズが3分の1程度に縮小されるほか、MySQLなど他のSQL系データベースを扱いやすくなった。なお、起動時に旧式 (SQLite 2.x) のデータベースが検出された場合、自動的にバックアップを作成したうえで新式 (SQLite 3.x) へと変換される。
その他の変更点としては、Mac OS X版パッケージにGUIのインストーラが装備されたことや、起動時に自動でデータベースを更新する機能 (Windows版のみ) の追加が挙げられる。トップレベルドメイン (TLD) が正しく認識されない問題や、Subject行がないメールに空の件名を追加してしまうなどの不具合も解消されている。
POPFileは、ナイーブ・ベイズ理論を応用したメールフィルタソフト。インターネットメールで使用される主要なプロトコル (POP3、SMTP、NNTP、IMAP) をサポート、プロキシおよびフィルタ機能を提供することにより、多くのメールクライアントソフトで迷惑メールフィルタとして活用可能。フィルタリングの結果はデータベース化され、継続利用により分類精度が向上する学習効果が期待できる。