来年1月24日に日本公開される『007/慰めの報酬』のキャンペーンで、ボンド役のダニエル・クレイグと、ボンドガールを演じたオルガ・キュリレンコが来日し、記者会見が開催された。
本作は、「007」の22作目にしてシリーズ初となる続編となり、前作『007 カジノ・ロワイヤル』のエンディングの1時間後から始まる。前作で、ボンド(ダニエル・クレイグ)の愛した女性ヴェスパーを背後で操っていた組織の幹部を突き止めるため、ボンドは1人で調査を開始。その過程で謎多き女性カミーユ(オルガ・キュリレンコ)と出会う。彼女は復讐を果たす為に素性を偽り、組織に身を潜めていた。果たして復讐が心の慰めになるのか? 復讐の見返りとして得られる報酬はあるのか。その慰めの報酬を受け取ることで、何を得て何を失うのだろうか――
記者会見には、プロデューサーのバーバラ・ブロッコリと、「ネバーランド」のマーク・フォースター監督も登場、それぞれの挨拶からスタートした。
007といえばやはりアクション。オルガは「アクションシーンをやるのは初めてで、アザを沢山作ってしまいましたがそれは誇りになりました。6カ月のハードなトレーニングを毎日やったので、今ではスタントウーマンもできると思います」。一方、前作に引き続き今作でもほとんどのスタントを自分でこないたというダニエルは「オルガと一緒に飛行機から飛び降りるシーンが大変だったね。障害物が多くて、それを避けながら落ちるのに苦労したよ。でも美しい場面に仕上がっていたから満足しているよ」と振り返った。
続いて、タイトルに引っ掛けて"慰め"になった事はと聞かれ、ダニエルは「今回の舞台となったカリブのビーチかな。でも一番は映画を撮り終えるということだねと」と話すと、すかさず監督が「僕は、映画の興行収入だね」と、会場から笑いを取っていた。
そしてオルガは、「アクションが多くて、体中が痛かったので、クライマックスのアクションシーンが終わった時にホッとしました。でも撮影はすごく楽しかったので、もう一度演んじてもいいくらいの思い出になっています」と感慨深くコメント。プロデューサーが「お客様の素晴らしい反応を見る事ですね」と言いかけると、すかさず監督が「ダニエルの肉体美では?」と切り返し。これにプロデューサーは「もう少し、そういうシーンがあっても良かったわね」と笑った。
今回監督とダニエルは、脚本の出来ていない段階からコラボレーションしてロケハンに一緒に行ったそう。それについて監督は、「ロケハンをしていた時には、ラストのクライマックスが出来ていませんでした。それで、ロケ地を探してからストーリーを書くという手法を使いました。これは、ヒッチコックがやっていたことです。私は完成した脚本での製作しかないので、今回が初めの体験でした」と裏話を披露した。
最後に、ダニエルから日本のファンへメッセージが贈られた。
「この作品は、アクション満載の感情をくすぶる映画です。これぞボンドの真髄と胸を張って言えます。そしてある点、これは初期の60年代の古いボンドを回帰しているところもあるので、その点も楽しんで下さい。1月24日をお楽しみに!」
この後は場所を六本木ヒルズに移して、ジャパンプレミアのレッドカーペットが開催され、著名人が多数参列した。その様子はこちらから。
『007/慰めの報酬』は、2009年1月24日(土)、丸の内ルーブル他全国ロードショー
撮影:福住佐知子