ハートフォード生命はこのほど、世界9カ国の45歳以上の男女6,750人を対象に実施した「退職後の意識調査」の結果を発表した。この調査は、米国、英国、ドイツ、スペイン、イタリア、日本、韓国、台湾およびオーストラリアでそれぞれ750人ずつを対象に実施されたもの。

調査によると、「経済的に最も懸念されること」として各国とも最も多かったのは「食や住まい等の基本的な生活資金」。どの国でも「人生を楽しむための資金」「医療費」をしのいでおり、退職後にのんびり人生を過ごすよりも普通に生活できるかどうかが懸念材料となっている厳しい現実を映し出した。

「退職後に最も起こって欲しくないこと」として「金銭が尽きること」を挙げた人が最も多かった国は、韓国。日本は2番目に多く、全体的に欧州に比べてアジア・オセアニア地域のほうが金銭に関する懸念が強い傾向が見られた。

また、退職後の収入源についての意識を尋ねたところ、「資金は十分である」と確信している人は各国ともにほとんどおらず、退職後の資産設計をしているとする人も多くはなかった。

こうした結果を受けてハートフォード生命では「退職後について資産設計を立てておらず、自らの金融知識に自信がないものの、どこにアドバイスを求めてよいか分からないという人が大半。今年の不安定な世界株式市場を受けて経済面の不安はさらに強くなったようだ」とのコメントを発表している。