自宅でネコを飼いたくても飼えない人にとって、ネコカフェはネコと触れ合える絶好の場所。それでも、普段からネコに慣れていないと、せっかくネコカフェに行っても、遠くからネコの動きをじっと眺めているだけ、なんてことも……。そこで、今回は「猫のいる休憩所299」の内藤寛之さんに、ネコと仲良くなる方法を教えていただいた。

まずはネコの動きをじっくり観察

思わずじっと見つめてしまうが、実は、見つめるのはNG

まずネコと一緒に遊ぶ前に、ネコの動きを学んでおこう。「ネコのしっぽに注目してみてください。しっぽが立っているときは、機嫌がよく、何かに興味津々なときが多いですね。しっぽを"ふよふよ"と左右にゆっくり振っているときは、かなりの上機嫌です。反対に、しっぽをパターン、パターンと床に強く打ちつけているときはご機嫌ナナメ。そんなときは近寄るのをちょっと待ったほうがいいですね」(内藤さん)。ネコの機嫌が悪いときに、一緒に遊ぼうとしても、冷たくされるのがオチ。逃げていくネコを追いかけても、さらに冷たくされてしまうのだとか。なんだか人間関係にも応用できそう……。

さらに、ネコに近寄るとき、つぶらな瞳をじっと見つめてしまうが、これはNGとのこと。「こちらはそのつもりはなくても、ネコから見ると『睨まれている』と思って警戒してしまいます」(同)。かわいいネコを目の前にすると、つい駆け寄ってしまいたくなるが、あくまで、さりげなく近寄るのがコツだという。

しっぽが立っているときはご機嫌

エサをもらう前のネコたち。みんなしっぽを立ててご機嫌!

正面から背中を軽くなでるのがコツ

ネコは、その時によって、 なでてほしがったり、放っておいてほしがったり、とコロコロ気分を変えるもの。ネコをなでるのにもちょっとしたコツがあるそうだ。内藤さんによると、「ネコたちは、いきなりしっぽをなでられるのは嫌がります。後ろからではなく、ネコの正面から手をまわして、背中から軽くそっと撫でるとよいですよ」。

「なでてほしい」ネコは、人に近寄ってきてその人が手を伸ばして届く場所に座るのだとか。人間側は待ち姿勢で、ネコが「なでて!」とスリ寄ってくるのを待つのがベストだそう。

「なでて~」とネコがスリ寄ってきたら、おもいきりナデナデ

背中をなでてから

しっぽまで流れるように手を動かすと◎

オモチャ攻撃は即効性アリ!

ネコが夢中になるのは、ねこじゃらしなどのオモチャ。菜箸にヒモをつけただけの簡単なオモチャを振るだけでも、元気に飛び回ってくれる。ネコには、それぞれオモチャの好みがあるようだが、年齢が低いネコほどいろいろなものに興味を持ち、大人になるにつれて自分なりの嗜好が出てくるのだとか。

ネコカフェによっては、オモチャの持ち込み全面OK、または全面禁止のところもあるが、「猫の居る休憩所299」では、受付で持ち込みたいオモチャを提示すればOK。「オモチャを手作りされるお客さまもいらっしゃいます。ネコは高価なオモチャだからといって喜ぶわけではなく、自分が好きな形の新しいオモチャには喜んでじゃれまわりますよ」とのこと。持ち込みをしなくても、ネコカフェ店内に設置されているオモチャでも十分に楽しめる。まずは一緒に遊んで、少しずつ仲良くなることが正攻法といえそうだ。

棒をヒモをつけただけでも立派なオモチャに

オモチャでネコの気を引くのが正攻法

ネコのストレスになることはNG

ネコと仲良くなるには、基本的に人間側は待ち姿勢。「こちらがどうしたいか」よりも「ネコがいま何をしたがっているか」を優先させよう。「ネコとの接し方は、人間の男女の関係性と同じです。好きだからといっていきなり抱きついたら、相手はびっくりして警戒しますよね。ネコも同じで、強引に触ったりせず、少しずつ距離を縮めてください」と内藤さん。ネコと仲良くなるには、あせらない余裕やタイミングも大事。話を聞けば聞くほど、奥が深いネコとの付き合い方。ネコカフェに遊びに行った折には、これらを踏まえて自分なりのネコとの関係を築いてほしいものである。

気ままなネコと仲良くなるのは難しい……

手足を触るのは、仲良くなってから

取材協力 : 猫の居る休憩所299

営業時間 : 11:00-22:00(無休)
住所 : 東京都豊島区東池袋1-23-9近代BLD.10号館5F
問い合わせ先のメール : 299@nya-n.jp
備考 : 店内禁煙 / 小学生以下入店不可 / 酩酊客入店不可 / 猫同伴不可 / 飲食物持込可(アルコール類除く / 猫に与えない事) / 猫おもちゃ持込可(感染症 / 寄生虫付着のおそれのないもの)