調査委会社の米iSuppliは11月11日(現地時間)、先月22日にリリースされたばかりの「T-Mobile G1」の原価調査報告を行った。それによれば、G1のBOM(Bill-of-Materials)コストは143.89ドルで、キャリア契約込みの市場販売価格の150ドルとほぼ同等だという。G1は台湾のHTCが開発したスマートフォンで、Googleの携帯向けOS「Android」を搭載した初の製品として注目を浴びている。

iSuppliの製品原価調査は、分解による部品調査からトータルの調達コストを割り出すというもの。G1のライバルと目されるiPhoneをはじめ、ゲーム機のPS3やWiiなども分析されてきたおなじみのシリーズだ。

G1で最も部品原価の高いのはベースバンドチップで、価格は28.49ドル。全体の19.8%を占める。ベースバンド部はマルチメディアアプリケーション処理を司るARM11プロセッサと、モデム機能を司るARM7コアが含まれる。次がディスプレイ部の19.67ドル。全体の13.7%となる。480×320ピクセルの3.2インチTFT液晶で、タッチスクリーン機能を含む。3番手が3メガピクセルのカメラ部で、価格は12.13ドル。全体の8.4%にあたる。4番目がRF/PAの信号増幅装置で、価格は9.84ドル。全体の6.8%だ。なお、この143.89ドルという数字に開発費やソフトウェアのライセンスなどの費用は含まれていない。