「オレたち、欲しいものがあるん……デス! まずは車、デス! 次に女、デス! そして自由、デス!」。12年ぶりに復活したバブルガム・ブラザーズが、映画『デス・レース』(11月29日公開)テレビCM用の公開アフレコを都内のスタジオでおこなった。

真剣な面持ちでアフレコに臨むバブルガム・ブラザーズの2人。写真左がブラザー・コーン、右がブラザートム

報道陣を前に息の合ったアフレコを披露したブラザー・コーンとブラザートム。その後の会見でも、12年のブランクを感じさせない絶妙のコンビネーションを展開した。本作のテーマでもある「復活!」への思いを聞かれたトムが、「サザンオールスターズが活動休止して、見るものがなくなったからバブルガム・ブラザーズをやってみようと思って……」と冗談交じりに語ると、コーンは時事ネタに絡めて、「リーマン・ブラザーズがなくなったんで、今度はバブルガム・ブラザーズを応援してほしいですね」。すかさずトムが、「ま、我々のほうも信じていいのかどうかわかりませんけど(笑)」とコメントし、報道陣を笑わせた。

「すっげー、デス!!」と、トムが渾身のシャウトを決める

ちなみに彼らが『WON’T BE LONG』で大ブレイクを果たし、紅白歌合戦にも出場した1991年は、ちょうどバブル崩壊が始まった時期と重なる。コーンは当時と現在の世相を照らし合わせ、「我々が世に出たのも不景気になる頃だったし、ちょうど今もリーマンの問題とかある時で、やっと出番かなと思ってるんですよ。お互い体調もよくなったし」。

コーンは'05年に腎臓の移植手術を受け、トムも'06年に心筋梗塞を患ったが、現在は大病を乗り越え、心身ともに万全であることをアピール。CMでのセリフにちなみ、いま欲しいものについて聞かれると、「欲しいものは全部もらったし、命ももらったので、あとはいい戒名をもらうこと」(コーン)、「僕は成仏ですね」(トム)と、本気とも冗談とも取れるコメントで報道陣の笑いを誘った。

コーンはナタリー・マルティネスの等身大パネルを抱き締め、「ナタリーの大ファンなん……デス!」

彼らの新曲で、本作の応援歌にも選ばれた『Daddy’s Party Night(懲りないオヤジの応援歌)』(12月3日リリース)について、コーンは「今のオヤジは管理社会の中でテンパってる人ばかり。我々を見て、バカだなあ、でもあんな風になりたいなあと思ったら、奥さんとでもいいから街へ出て、ディスコでこの曲の振付を真似て、子供達から『何やってるんだよ!』とバカにされればいいんですよ」。

最後にトムが『デス・レース』の感想を、「親子で見てみると面白いかも。でもストーリーは教えられないんですよ。なぜって、『まさか……まさか……あら~!!』っていう結末ですから(笑)」と語った。

映画『デス・レース』は、11月29日より有楽座ほか全国ロードショー。