NTTドコモは5日、携帯電話の新シリーズ発表に合わせて、新サービスとして「iウィジェット」や「地図トーク」などの新サービスを提供すると発表した。新しいサービスの投入でさらなる使い勝手の向上などを図りたい考えだ。

自分だけのケータイが作れるiウィジェット

iウィジェットは携帯電話上で利用できる小さなアプリ。旧機種はサポートしないが、新端末であれば無料で利用可能。対応端末は新発表された22機種のうちの10機種だ。これまでのドコモの端末では、iアプリは1つずつしか同時起動ができなかったが、新端末からはアプリのマルチタスクをサポート。その結果iウィジェットが実現したという。

待受画面に小さなアプリを常駐させ、素早く情報にアクセスしたり手軽にケータイの機能を利用できるウィジェットは、KDDIやウィルコムに続き、この秋冬端末からソフトバンクモバイルもサポート。ドコモも今回、新たにiウィジェットとして対応した。

iウィジェット。タッチパネル以外の端末の場合、十字キーでカーソルを移動してウィジェットを選択する

ウィジェットを選択するとサイズが大きくなり、さまざまな機能を利用できるようになる

iウィジェットの管理画面

ドコモのiウィジェットの場合、待受画面上にはアプリは表示されず、端末に新設されたiウィジェットボタンを押すとウィジェット画面が起動する。ウィジェット画面は1画面のみで、8個までのウィジェットが同時に利用できる。

十字キー上に割り当てられている「W」のマークがiウィジェットボタン

ドコモの永田清人プロダクト部長は、「ケータイをカスタマイズして自分だけのケータイにしたいという要望が多かった。その1つの答え」と話す。自分の好きなウィジェットを1画面に貼り付けられるため、使う機能を自分で選べるというのがポイントだ。

ウィジェットは、Googleモバイルや地図アプリなど7つのウィジェットが対応する全機種(N-04Aを除く)にプリンストールされ、端末独自のウィジェットもインストールされる。当初は、59個のウィジェットを提供。今後さらに拡大してい考えだ。

iウィジェットの開発には、ドコモから提供されるSDKを利用する。開発はJAVAで行え、「iアプリの開発者であれば簡単に作れる」(ドコモ)とのこと。iウィジェットの開発・配布は公式サイト以外に、個人も可能で、「勝手ウィジェット」のようなものも作成可能だ。iアプリと同様、公式ウィジェットでないとケータイの一部機能にアクセスできないなどの制限があるが、配布には制限はないという。

プリインストールされるウィジェット

コンテンツプロバイダから提供予定のiウィジェット。iウィジェットとiアプリの連携も可能だ

ソフトバンクモバイルも「モバイルウィジェット」の発表で「他社と比べて本格的なウィジェット」である点を強調していたが、ドコモ側も「本格的なウィジェット機能」と胸を張っている。

現在地でコミュニケーションする地図トーク

端末にインストールされたゼンリンの「地図アプリ」の新機能として投入されるのが「地図トーク」。地図アプリ上に表示された現在位置を最大5人までが共有し、メッセージのやりとりによりコミュニケーションが取れるサービスだ。月額利用料金は315円。初回利用から60日間はお試し機能として無料で利用できる。

地図トークの概要

実際の使い方は、まず1人が共有したいメンバー4人までをメールで誘い、メール内のリンクをクリックすることで1グループとなってそれぞれの現在位置が共有できるようになる。それぞれの現在位置は5秒間隔で測位され、リアルタイムにほかのメンバーの地図上に表示される仕組みだ。

地図トークは地図アプリの1機能。地図アプリから起動する

自分とグループ内のメンバーの現在地をリアルタイムに表示し、メッセージの送信も可能

最大20文字までのメッセージを入力でき、メッセージは地図上の現在位置に表示される。メッセージは1グループに付き最大10件まで保存され、古いものから順に削除される。撮影した写真を載せることも可能で、写真も地図上に表示される。ほかのメンバーが写真を保存することはできない。

写真を撮影することも可能

メッセージの履歴は10件までさかのぼれる

ドコモでは、友人同士の待ち合わせなどに活用できるとして、写真も待ち合わせ場所の目印を写すなどの用途を提案する。

同様に地図を使ったアプリでは、地図アプリ「モバイルGoogleマップ」がバージョンアップし、正式にストリートビューに対応した。モバイルGoogleマップでは電車を使った経路検索もサポート。ただし、ドライブルート検索には対応していない。

モバイルGoogleマップではストリートビューにも対応

全画面表示もできる

目的地を検索し、その場所のストリートビューをチェックする、といったことも可能

利用料金は無料で、今回発表の22機種の内17機種にプリインストール。また、903iシリーズ以降の90Xiシリーズなどはアプリをダウンロードすることで利用可能だ。

そのほか、多人数でリアルタイムに通信してiアプリでの対戦が行える「iアプリオンライン」も新シリーズ22機種の内10機種で利用できるようになる。

iアプリオンラインの特徴

提供される対応ゲーム