11月3日、東京・品川の品川インターシティーホールにて、カプコンの最新格闘ゲームが一堂に会する夢の祭典「カプコン大格闘祭~俺より強い奴に会いに行く2008~」が開催された。当日会場には、たくさんの格闘ゲームファンが集結。『ストリートファイターIV』や『Fate/unlimited codes』、そして『タツノコVS. CAPCOM CROSS GENERATION OF HEROES』といったタイトルの試遊のほか、盛りだくさんに用意されたステージイベントを堪能した。

今冬発売予定のコンシューマ版『ストリートファイターIV』の試遊台も数多く用意された。とにかく、コンシューマ版よりプレイヤーキャラとして参戦する「セス」の強さに驚愕!?

タツノコプロとカプコンキャラが数多く登場する『タツノコVS. CAPCOM CROSS GENERATION OF HEROES』。魅力的なキャラが多いこともあって、プレイヤーがキャラ選択で悩むシーンも続出

こちらは12月18日にPS向けに発売される『Fate/unlimited codes』

カプコンからリリースされた格闘ゲームの歴史も展示された

春麗、サクラ、ヴァイパーも会場を盛り上げる

オリジナルグッズの販売も行われた

AC『ストリートファイターIV』全国大会の予選大会

開演後、最初に行われたのが"AC『ストリートファイターIV』全国大会予選 in 大格闘祭"。会場に集まった64人の猛者たちが、来年1月18日に行われる決勝大会への切符を巡り、熱き火花を散らした。今回の予選で特徴的だったのが、プレイキャラが多彩だったところ。大会になると「ザンギエフ」や「サガット」に偏る傾向があるが、今回の予選ではかなりバラエティに富んだ組み合わせもあり、観戦する側も新鮮な感動や驚きがあったのではないだろうか。

予選大会の解説を務めた浦沢賀奈

熱き戦いの様子はメインステージのスクリーンにも映し出された

結局、ベスト4に残ったのは「ダルシム」「剛鬼」「ケン」「ブランカ」。決勝の模様は後ほど、改めてお伝えする。

『ストリートファイターIV』スーパーステージ

メインステージでは、まず『ストリートファイターIV』のスーパーステージが開催され、壇上にはプロデューサーの小野義徳氏が登場した。まず小野氏は、プレイステーション 3/Xbox 360版で新たに追加される要素を紹介。東京ゲームショウ2008でも発表された「サクラ」や「剛鬼」「剛拳」、そして「セス」についての情報が、映像とともに解説された。そのほか、プレイ映像は間に合わなかったものの「ダン」や「フェイロン」の参戦も紹介された。

ステージに登場した小野プロデューサー

「ダン」や「フェイロン」も参戦する

その後、スペシャルゲストとして、『ストリートファイターIV』の声優陣が登場。リュウ役の高橋広樹、ケン役の岸祐二、サクラ役の福圓美里をまじえたトークショーが繰り広げられた。高橋はオーディションうぃ受ける際、『ストリートファイターIV』という名前は伏せられていて、「某格闘ゲーム」と言われていたそうだが、「オーディション原稿に思いっきり"波動拳"、"昇竜拳"、"竜巻旋風脚"と書かれていて、バレバレだった」(高橋)。なお、高橋は元々別の役でオーディションを受けたのだが、急遽リュウ役に抜擢されたとのことで、役が決まった際は「責任を感じたと同時に、意外な結果にキョトンとした」と素直な感想を述べた。一方、岸祐二は『ストリートファイターIII』に続いてのケン役となったわけだが、オーディションでは「某格闘家」と書かれていて、「10年前にやってるんですけど……」(岸)。まさかリュウ役……と思いつつも、やっぱりケン役だったとのことだ。福圓は「ゲーム音痴の私でも知っているし、やったことのあるキャラクターだったので、本当にびっくりした」とサクラ役に決まったときの驚きを語った。

左からサクラ役の福圓美里、ケン役の岸祐二、リュウ役の高橋広樹

アニメDVDがコンシューマ版の先着特典として用意される

声優陣は、ゲームだけでなく同時に制作されたアニメでも声を収録しているが、このアニメはDVD化され、コンシューマ版『ストリートファイターIV』の先着特典となることが発表された。そして気になる発売日も、これまでは「今冬」だったが、今回のステージであらためて「2009年2月」と発表された。

『タツノコVS. CAPCOM CROSS GENERATION OF HEROES』スペシャルステージ

続いて行われたのが『タツノコVS. CAPCOM CROSS GENERATION OF HEROES』スペシャルステージ。壇上にはまず、プロデューサーの新妻良太氏が登場。アーケード版とコンシューマ版について、「アーケード版は格闘ゲームとしての部分をきっちり楽しんでもらえるように作ってますが、コンシューマ版は格闘の部分のほかに、オリジナルゲームを追加することで、ファミリーゲームとしても楽しめるようになっている」と、その違いを解説した。

写真右から新妻プロデューサー、リュウ役の高橋広樹、ヤッターマン1号役の喜多村英梨

その後、ゲストとして、リュウ役の高橋広樹とヤッターマン1号役の喜多村英梨がステージに。高橋広樹は『ストリートファイターIV』のステージに引き続いての登場となった。高橋は本作に関してはオーディションがなく、『ストIV』でリュウを演じているところからの、いわば「シード」扱いだったとのこと。一方、喜多村も特別なオーディションはなかったそうだが、最初は「ロール」で配役されるはずだったところ、なぜか最終的にはヤッターマン1号でのキャスティングとなった。新妻プロデューサーによると、昔のヤッターマン1号、いわゆる「女性が演じる少年の声」を念頭に置いており、そのイメージと喜多村が合致したことが、今回のキャスティングに繋がったとのことだ。

「クイズなないろDREAMS 虹色町の奇跡」からの参戦となる新キャラクター「想鐘サキ」

なんと「ビューティフルジョー」も緊急参戦! トリッキーな動きに、場内から大きな歓声と笑い声があがった……

未発表の新キャラクターとして、「想鐘サキ」と「ビューティフルジョー」の登場が伝えられ湧き上がる会場に、さらなるサプライズとして「逆転イッパツマン」の参戦が発表され、イッパツマンを演じる加藤将之がステージに登場した。もともと加藤はイッパツマン役ではなく、「YOU WIN」や「K.O.」といったシステムメッセージの担当だったが、突然のイッパツマン抜擢に大きく驚いたとのこと。自分が子どものころにみていたキャラクターで、なおかつ声を演じていたのが名声優の故・富山敬氏だったため、最初は非常に畏れ多く感じていたが、「やるしかない」(加藤)という感じで、加藤なりの新しいイッパツマンが作り上げられている。

イッパツマン役の加藤将之が登場

プレゼントをかけたジャンケン大会も行われた

決勝大会へのイスをかけた予選大会決勝戦

予選でベスト4に残ったメンバーがステージ上に登場して、予選大会最後の戦いが繰り広げられた。準々決勝2戦、3位決定戦、決勝と全4戦が行われたが、いずれのバトルもさすがと思わせる白熱ぶり。特に決勝戦となった「ダルシム vs. ケン」の戦いは、逆転につぐ逆転劇で、最後の最後まで目の離せない熾烈なバトルが繰り広げられた。

ステージ上に設置されたきょう体で熱戦が繰り広げられた

予選大会を制したのは、つんにゃお氏。キャラクターはなんとダルシムだ

各タイトルのリリーススケジュール

タイトル名 アーケード版 コンシューマ版
ストリートファイターIV 稼動中 2009年2月
Fate/unlimited codes 稼動中 2008年12月18日
タツノコVS. CAPCOM
CROSS GENERATION OF HEROES
2008年12月上旬 2008年12月11日
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