ソフトバンクは30日、W-CDMA(HSDPA)方式による下り最大7.2Mbps(理論値)の高速データ通信に対応したUSBスティック型データ通信端末「C01SW」(シエラワイヤレス製)を発表した。シエラワイヤレスはカナダの通信機器メーカー。発売時期は12月下旬以降。またこれに合わせ、同社が提供している高速データ通信サービス「3Gハイスピード」を11月下旬から順次7.2Mbps通信に対応させていくと発表した。

「C01SW」(シエラワイヤレス製)

3Gハイスピードは、これまで下り最大3.6Mbps(理論値)の高速データ通信としてサービスを行ってきたが、今回の発表はこれを拡充するもの。対応端末はC01SWのほか、11月下旬以降に発売予定の930SCも対応する。

特徴はUSB端子に直接挿せるスティック型であるという点。USBケーブルを必要としない為、可搬性や携帯性に優れる。またカード型端末とくらべて使用できるパソコンを選ばないのが大きなメリット。今年の春頃から始まったネットブックブームもあり、パソコン向けのUSB接続型データ通信端末が人気となっている中、ソフトバンクもこの流れに追随した形だ。

W-CDMAの拡張規格であるHSDPAによって最大7.2Mbpsの高速通信を実現する

端末にはUSIMカードスロットのほか、最大8GBまでのmicroSD/microSDHCカードに対応するカードスロットを搭載。パソコンと接続してデータファイルの読み込み・書き込みが可能となっている。

表面。正確な長方形ではなく、僅かにUSB端子側が細い台形になっている

裏面。USIMとmicroSDを差し込む場所が図解してある

USBコネクタキャップを外したところ。キャップの紛失防止にも使える着脱式ストラップが付属する

USB端子及び各スロットの拡大画像。上から順にUSIMカードスロット、microSDHCカードスロット、USB端子

側面にある外部アンテナ端子。ただし説明員の話によると、今のところ外部アンテナの発売予定はないとのこと

PCに接続した状態。若干端末に幅がある為、隣接するUSBポートやその他のPC機能が使えなくなる可能性がある

動作確認が取れているOSは、Windows 2000(SP4)、Windows XP(SP2)、Windows Vista、およびMac OS X(10.2.5以上)。写真のようにパソコンに直接挿すほかにもUSB延長ケーブルと付属のアタッチメントを利用することでPCの液晶画面にクリップして使用し、アンテナ感度を向上させることが可能になっている。

アタッチメントをはめ込み、液晶画面の上部にクリップした状態

裏側から見た状態

料金体系はソフトバンクコネクトカード向け料金プランが利用可能。同プランは、国内でのデータ通信専用の従量課金制タイプ。定額制ではないため、利用の際はデータ通信量に注意が必要だ。

ただし、最も高い料金コースであるデータバリューパックスーパーの場合、通常契約で月額11,130円(税込)、2年契約で月額8,347円(税込)となり、パケット料が0.0126円(税込)/パケットで、無料通信分として44,100円(税込)が含まれる。これは3,500,000パケット(約427.2MB分)に相当する。

データバリューパックミドルの場合だと、2年契約で月額6,300円(税込)、無料通信分が23,625円(1,500,000パケット=約183.1MB分)相当となるため、ビジネスなどで利用する程度のデータ通信量ならば検討に値する価格と言える。端末の購入を考える際には、この料金プランも考慮する必要がある。

型番 C01SW
寸法 25×12.5×65mm(本体)
質量 30g
通信方式(国内) W-CDMA方式
通信方式(海外) W-CDMA方式・GSM方式(850 / 900 / 1800 / 1900MHz)
使用電力 1.6W
使用電源 DC5.0V±5%(USB経由)
環境条件 動作温度範囲:0度~45度 / 動作湿度範囲:95%以下(結露しないこと)
外部メモリ microSDHCカード(最大8GB)
本体動作環境 Windows 2000(SP4)、Windows XP(SP2)、Windows Vista、Mac OS X(10.2.5以上)

(あるかでぃあ/K-MAX)