ライフネット生命保険はこのほど、生命保険に加入している20代~50代の男女1,000人を対象に生命保険の加入実態と意識を探る調査を実施した。加入している生命保険の月額保険料を3人に1人が高いと感じているにも関わらず、8割を超える人が自分の生命保険の内容を完全には理解できていない実態が浮き彫りとなった。
同調査は9月2日~9月3日の期間、自社・他社における個人契約の生命保険へ被保険者として加入している20代~50代男女を対象に調査を実施。調査によると、生命保険の加入件数は「1件」(66.4%)が最も多く、平均加入件数は1人当たり1.5件だった。加入のきっかけは、「社会人になったので」(21.9%)、「結婚したので」(18.1%)、「家族に勧められて」(17.4%)の順で多い。加入している生命保険の種類としては、「医療保険」(43.4%)を筆頭に「終身死亡保険」(35.9%)、「ガン保険」(35.9%)と続いた。加入しているもののうち、月額保険料が最も高い生命保険は1位に「終身死亡保険」(28.5%)、2位に「医療保険」(25.1%)、3位に「定期死亡保険」(13.2%)の順となった。
月額の1人当たりの支払保険料は「10,000円~20,000円」(22.5%)が最も多く、平均金額は14,853円。22歳~65歳まで各世代の平均金額を毎月支払うと想定して算出すると、総額は男性で963万円、女性で653万円となり、夫婦2人なら1,600万円以上になるという。生命保険は家や車と並ぶ高い買い物であるようだ。
実際に月額保険料を「高い」と思う人は32.2%で、「分からない」という人を加えると5割を超える。なお、加入している生命保険の内容をどの程度理解しているかを尋ねると、その内容を「全て理解している」人はわずか16.1%に止まり、「少し理解できていない」(54.1%)、「かなり理解できていない」(25.8%)、「全くわからない」(4.0%)を合わせた83.9%の人は完全には理解できていない。その結果、内容の理解度に不満を感じている人は87.8%と多く、生命保険自体への不満度も7割を超えている。不満の内容としては「保険料の負担が大きい」(35.0%)、「保障の内容がわからない」(20.0%)、「貯蓄的なうまみが少ない・ない」(19.5%)、「支払い条件・約款が複雑でわからない」(17.9%)、「固定費として家計を圧迫している」(16.0%)など、金銭的な負担の大きさと内容のわかりにくさが"不満の二大要素"となっているようだ。
不満の大きさから、現在加入している保険を「見直したい」とする人が7割(70.1%)を超え、7.2%は「既に見直した」という。生命保険に求めることは「保険料が高くても手厚い方」(25.2%)よりも、「必要最低限で充分」(74.8%)と考える生活者が圧倒的に占めており、ミニマムな生命保険が望まれていることがうかがえる。