「AX530S」(セイコーインスツル製)

ウィルコム、ウィルコム沖縄は28日、データ通信カードの新製品「AX530S」(セイコーインスツル製)を発表した。PHS高度化通信規格「W-OAM typeG」に対応するほか、PCカードスロット、USBポートの2種類のインタフェースを利用できるのが特徴。11月7日より販売開始する。同社オンラインショップでは11月4日より先行予約受付を行い、「W-VALUE SELECT」で購入し2年間継続使用した場合の実質負担額は14,400円。

PCカード型のデータ通信カードで、アンテナ部の厚みがない構造を実現した。アンテナ部分は伸縮式なので、使用時以外はほぼPCカードスロットの中に隠れるようになっており、持ち運び中の破損などを防止する。通信時はスロットの中からアンテナ部分を引き出して使用する。アンテナはロッド状に伸びる部分と、PCカード端に内蔵される2基が搭載されている。

使わないときはほとんどの部分をPCカードスロット内に収納できる

また、PCカードスロットの付いていないPCでも、付属のUSBアダプターを利用することでUSBポートに接続して使用することができる。アダプターはキャリングケースも兼ねており、ノートPCのディスプレイ背面に引っかけたり、スタンドとして立てて使ったりもできるデザインになっている。なお、USBインタフェース自体は本体内に搭載されており、アダプターは端子の形を変換しているだけなので、アダプターを他のPCカードで利用することはできない。

USBアダプターはスタンドとしても使うことができる

通信方式は1x~8xパケット方式、フレックスチェンジ方式、32k/64kPIAFS方式に対応。高度化規格のW-OAM typeGに対応しているので、電波の状態に応じてBPSK / QPSK / 8PSK / 16QAM / 32QAM / 64QAMから最適な変調方式が自動的に選択される。既に基地局が光IP化されているエリアにおいては最大約800kbps(規格上の理論値、以下同)での通信が可能なほか、応答時間が50ミリ秒以下となりレスポンスが改善される。光回線未導入エリアにおいては最大512kbpsとなる。W-OAM typeG対応機種としては「AX530IN」に続く2機種目。

対応OSはWindows 2000/XP/Vista、Mac OS X 10.2~10.2.8/10.3.4以降。台湾、タイ、ベトナムでの国際ローミングにも対応している(通信速度は現地の通信方式に依存)。