告知の通り、週末の秋葉原を舞台にNVIDIAのユーザーイベント「GeForce Graphics +」が開催された。同社の最新GPUやチップセットの性能のアピールのみならず、GPUで汎用的な処理を実行する「CUDA」によるGPGPU活用が具体的に披露された。
豪華プレゼントが貰えるじゃんけん大会などの催しも行われた |
NVIDIAはプレゼンテーションのステージ、および会場展示にて、同社最新製品を幅広く紹介。特にGeForceをはじめとするGPUに関しては、実機を用いた技術デモなども交えながら、ゲームに最適なグラフィックスパフォーマンスはもちろん、「CUDA」を利用した汎用コンピューティングの豊富な使い道と処理性能の高さを強調していた。
会場で注目の的だったユニットコムの「スーパーコンピューティングPC試作機」。汎用演算処理用にELSAの「Tesla C1060」を3基、グラフィックス処理用にQuadro FX5600を1基搭載したマシンで、科学技術演算のデモを公開していた |
CUDAに関しては、各パートナーからより具体的な製品レベルの紹介も行われた。アークソフトは先日のAMDのイベントでも公開していたアップスケーリングエンジン「SimHD」のCUDAバージョンを公開。GPUによる処理でCPU使用率を著しく低減し、システムの効率を向上できる様子をデモンストレーションした。
そしてCUDA利用では国内メーカーとしていち早く対応を表明し、期待を集めているペガシスの「TMPGEnc 4.0 XPress」。内容はこちらの記事に詳しいが、当日はさらに開発が進んだバージョンでデモが行われた。同開発バージョンでは、まずGPUで処理した場合の効率を事前に簡易ベンチマークし、ユーザーが細かく意識しなくても常に最適な状態でCPU/GPUの処理を実行できるよう工夫した仕組みが搭載されていた。
イベントの最後に紹介されたのがトムソン・カノープスの「EDIUS Pro 5」で、すでに市場投入済みの動画編集ソフトだ。ちなみに、こちらはCUDA対応というよりは、汎用のGPGPU対応というかたちで「GPUfx」と呼ばれる新方式の3Dトランジション機能を搭載している。CPUだけでは処理が困難なHDクリップに対する複雑なトランジションでも、リアルタイムに高速・高画質なエフェクトができるようになるとアピールしていた。