米AMDは23日(現地時間)、新GPUとして「ATI Radeon HD 4830」を発表した。Radeon HD 4800シリーズのローエンドGPUとなるもので、搭載製品のターゲット価格帯は100ドル~150ドル。出荷はすでに開始されている。

「ATI Radeon HD 4830」。1スロット厚のカードとなる

シングルGPUのRadeon HD 4800シリーズとしては、HD 4870/4850に続く3モデル目。ストリームプロセッサ数が640基と、上位2モデルからは少し削減されたほか、コアクロックも575MHzに抑えられている。ただ製造プロセスは55nmで、トランジスタ数も同じことから、ダイ自体に違いはないと考えられる。

■Radeon HD 4800シリーズの主な仕様
GPU HD 4870 HD 4850 HD 4830
コアクロック 750MHz 625MHz 575MHz
ストリームプロセッサ 800基 640基
演算性能 1.2TFLOPS 1.0TFLOPS 740GFLOPS
テクスチャユニット 40基 32基
メモリデータレート 3.6GHz 2.0GHz 1.8GHz
搭載メモリ 1GB/512MB GDDR5 1GB/512MB GDDR3 512MB GDDR3
メモリインタフェース 256bit
トランジスタ数 9億5600万個
プロセスルール 55nm

UVD 2.0への対応など、機能についてはRadeon HD 4800シリーズで共通。下位GPUとはいえ、ミドルレンジのHD 4600シリーズに比べればストリームプロセッサ数は2倍あり、ハイエンドシリーズのパフォーマンスが体感できるだろう。競合としてはGeForce 9800 GTになると同社は見ており、ベンチマークによる比較も紹介されている。

各製品の価格帯はこうなる

GeForce 9800 GTとの比較

同GPUを搭載するグラフィックカードは、ASUS、Diamond Multimedia、Force3D、GECUBE、GIGABYTE、HIS、Jetway、MSI、Palit Multimedia、PowerColor、SAPPHIREなどから発売される見込み。