シブヤ西武は21日、店内の飲食店3カ所にマイボトルユーザー向けの給茶スポットを設置した。設置店は中華料理店「代官山花壇 笑龍」、宇治茶の老舗「福寿園」、カフェレストランの「セタンジュテーブル」。今後、終了期限をもうけずに、マイボトルを持参した客に、漢方茶や玉露など、各店舗こだわりのドリンクを販売する。このような”給茶サービス”は、百貨店としては初めてという。

給茶スポットの設置は、エコをテーマにした「ナチュラルスタイルフェア」(10月21日~11月3日シブヤ西武全館で開催)の実施を機に行われるものだが、背景にはマイボトルの驚異的な売れ行きがあるという。同社広報部によれば、「約100種類のマイボトルを扱う渋谷ロフトでは、対前年比で2005年に217%、2006年に190%、2007年には235%と売れ行きが上昇している」とのこと。

「代官山花壇 笑龍」では、ドクダミ葉やローズなどを使った「五巡茶」5種(各525円)と、五巡茶5種の特長を合わせ持つという「気巡茶」(630円)の計6種類のメニューが用意されている。「漢方NIHONDO」の中医師(漢方医の別称)が配合したものだ(すべて350mlまでの価格)。

「代官山花壇 笑龍」。店頭では、ティーバッグ入りの茶葉が販売されている(上写真)。右写真にあるのは、左が「五巡茶〈木〉」ローズ、ドクダミ葉、菊の花、ジャスミン、杜仲茶のブレンド。右の「気巡茶」は杜仲茶、朝鮮人参、熊笹、霊芝、タコ葉、ドクダミ葉、プーアール茶が配合されたもの

「福寿園」ではお茶に最適という水「美山の水」(京都・由良川の源流)を使った冷茶3種を用意。「冷茶煎茶」(210円)や「冷茶玉露」(315円)、「玉露金閣」(367円)で、味がよく出るように茶葉を細かくしてから1晩かけて水出ししているという(すべて350mlまでの価格)。

「福寿園」(上)。店頭カウンターで、ポットから注いでもらう(右)

セタンジュテーブルでは、アイスティーとアイスコーヒーが入れてもらえる(共に350mlまでで315円)。アイスティーはスリランカ産のディンブラを使ったアールグレイ。アールグレイ特有の香りが強すぎない軟水向きの茶葉を用いているとのことで、同店ではこれを水出ししてさらに飲みやすく仕上げている。

「セタンジュテーブル」(上)。水出しで濃いめに入れた紅茶を氷で冷やして提供している(右)

各店の前には給茶スポットの目印であるスタンドが設置されており、マイボトルを渡すと、厨房で洗浄した後にドリンクを入れてもらうスタイル。ボトルを洗浄してもらえるので、外出先で給茶したくなった時でも、気軽に利用できるといえよう。なお、今回紹介の企画は象印マホービンが協力しており、すでに全国のカフェなどにも給茶スポットが設置されている。