日本AMDが10月18日、東京・秋葉原でユーザーイベント「AMD 秋の大収穫祭」を開催した。同社および各パートナーから最新製品に関する各種プレゼンが実施されたほか、45nm世代プロセッサを含むAMD製品ロードマップのアップデートが公開されている。
高性能グラフィックスカードで「RACE DRIVER GRID」(PC版)をプレイできる体験コーナーも。3Dレースゲームで最上位クラスの美麗映像が注目の的に |
MSIのブースでは「DKA790GX Platinum」をプッシュしていた。「世界初」のDrMOS搭載とあるが、そもそもDrMOSはMSIのみなのだから当然では……というツッコミは無しなのだっ! |
日本AMD/各パートナーが製品アピール
CEATECでも話題となったGPGPUデモ
CEATEC JAPAN 2008でも注目を集めたというGPGPUのデモンストレーション。まずはアークソフトのアップスケーリングエンジン「SimHD」が紹介された。会場では実際にSD(DVD)ソースをHD画質にアップスケーリングする様子を披露。SimHDのGPGPUでの処理方法の概要などの解説も行われた。
CEATECの人気デモを秋葉原で再現。アークソフトのアップスケーリングエンジン「SimHD」 |
実際に動作させているところ。左半分が処理前のSDで、右半分が処理後のHD。写真だとわかりにくいが、かなり高精細になっている |
まだ開発中だが、リリース時期は2008年のQ4とされる |
GPUで処理しているのはオレンジ色になっている部分 |
そしてLoiLoの「Super LoiLoScope」。詳細はこちらの製品リリース記事をご覧いただきたいが、グラフィカルで直感的なインタフェースが特徴的な動画編集ソフトだ。なお、エンコードはCPU処理で、エフェクトなどがGPU処理なのだそうだが、年内にはGPUエンコードのテスト版を出したいとしており、無償アップデートでエンコード部分をGPU処理にする計画もあるとのこと。
従来の動画編集ソフトとは一線を画す直感的なインタフェースも特徴。とにかく操作がわかりやすい動画編集ソフトを目指したのだそうだ |
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Super LoiLoScopeでは、アスクから同ソフトをバンドルしたSAPPHIRE製Radeon HD 4850も発表された。別々に買うよりは断然お得なオススメ製品! とのこと |
最後はお待ちかねのロードマップ
イベントの最後は、当日最大の話題と言っても過言ではないロードマップ・アップデートだ。担当したのは日本AMDの"兄貴"こと土居憲太郎氏。まず今年のQ4の予定として、45W TDPのプロセッサ製品のラインナップ拡充、GeForce 9600 GT対抗のRadeon GPU、Phenomのデュアルコア版であるKUMA(開発コードネーム)の3点が公開された。
ところでKUMAについて、土居氏から、「あくまでデュアルコアなので、トリプルコアのPhenom X3の方が速い。性能重視ならX3を」との紹介があった。コア数も性能だし、実際に発表されてみないと何とも言えないが、例えば、X4やX3よりコア数が少ない分、動作クロックに付加価値……というような期待は、肩透かしとなる可能性もあるのかもしれない。
そして2008年末から2009年にかけては、いよいよ45nmプロセス世代のプロセッサが登場してくる。同世代で公開された開発コードネームは4種類で、クアッドコアで6MBのL3キャッシュを備える「Deneb」、そのトリプルコア版である「Heka」、クアッドコアでL3キャッシュ無しの「Propus」、そのトリプルコア版である「Rana」が予定されている。
"おまけ"として、「AMD Fusion for Gamingユーティリティ」関連のプレゼン。土居氏は会社のマシンで実際にこれを使っているそうで、効果があるから是非試してみて、と紹介していた |