WOWOWは17日、連続ドラマWシリーズ第2弾となる「プリズナー」の制作報告会見を行い、玉山鉄二、鶴田真由、石黒賢、中村俊介、佐田真由美、池田成志、草刈麻有、水谷俊之監督らが出席。主演の玉山は、冒頭で「民放では表現できないような、奇抜さあり、ヒューマンあり、すごくテンポある作品になっています。ぜひよろしくお願いします」と挨拶した。
前列左から、石黒賢、玉山鉄二、鶴田真由、水谷俊之 |
同作は、は、無実の罪で投獄された実話をもとに沢井鯨氏が書いた『P. I . P.プリズナー・イン・プノンペン』(小学館刊)を原作とした、いわゆる脱獄劇だ。
主演の玉山は、いわれのない罪で投獄される元教師・井沢圭吾を演じる。東南アジアの架空の国「セライビア」を舞台に騙し騙されの頭脳戦のあげく、投獄から脱出。自分をハメた裏社会との戦いを試みる。「刑務所に入ってから結構奇抜なシーンがある。元教師という役柄、刑務所に入ってから人間がズレていくさま、それに耐えている圭吾の感情表現が難しくて、監督らとディスカッションしながら撮影して進めていった。自分のなかでは、気持ちよくできたし、本当に心で演じきれた作品だと思う。(もし自分が投獄させられたら)諦めてしまいますね。そこまでパワーがない。でも、光を求めていくのが男じゃないかとも思いますね」と玉山。
また、水谷監督は「この作品は誰が見方で誰が敵かわからない。人間ドラマがどんどん後半戦で軸になっていく展開で、出演陣たちのアンサンブルが非常によかった作品だ。とりわけ、玉山鉄っちゃんが現場での勉強熱心さには目を見張るものがあった」と振り返った。
さらに、圭吾(玉山)の無実を信じ奔走する女性週刊誌の記者・西山亜希を演じる鶴田は「ジェットコースターのような面白さがある。展開が速い。1回目は手を離してストーリーに乗っかっちゃって見てほしい」と語った。
撮影は、タイ王国が全面協力し、連続ドラマW初の海外ロケとなり気温30度超のもと敢行。架空の国「セライビア」を作り上げるため、総勢100人以上のスタッフとキャストがタイに集結した。タイ語、英語、日本語が飛び交ういう現場の1カ月。異国ムード漂うリアルなドラマができあがったという。
玉山の「テンポ感だったり爽快感だったり、ヒューマンな部分も演じていて楽しかった。圭吾の『人を信じてつながって、脱獄することができる』という姿勢や、短い間での成長過程、変化を見ていただければと思う」と語ったことに対し、記者陣からの「騙されたり裏切られたりしても人を信じる男性について」コメントを求められた佐田は「私も男性女性に関わらず卑屈にならずに前に向かって生きる人はパワフルに感じる」と答えていた。また、中学生の草刈は「強くてカッコいいと思います」と話すと、玉山は「僕自身に言っているようで恥ずかしいな」と会場を和ませるコメントで発表を締めた。
連続ドラマWシリーズ第2弾『プリズナー』(毎週日曜22:00~、全5話)は、11月16日放送スタート。第1話は「プリズナー 初回拡大版スペシャル」と題し、無料放送でおくる。