ソニー・コンピュータエンタテインメントより、「10月17日に『TGS2008』を開催しますので、出席したければどうぞ」との、なまいきな招待を受けた。「TGS2008」といえば「東京ゲームショウ2008」。先週、開催されたコンピュータエンタテインメントの総合展示会である。
「なぜ今ごろ?」と思いつつも話をよく聞くと、会場は「戸越銀座」とのこと。東京ゲームショウなら千葉・幕張メッセのはずだが……。
どうも今回行われるのは10月16日にリリースされたプレイステーション・ポータブル向けソフト『勇者のくせになまいきだor2』の発売記念イベントで、「TGS2008」は「Togoshi Game Show 2008」の略らしい。担当者に言わせると、「『勇者のくせになまいきだor2』の魅力のひとつは、過剰なまでのパロディ精神」とのことだが……。
会場は戸越銀座商店街にある「戸越銀座温泉」。いわゆる公衆浴場である。会場に入るとTGS2008らしくコンパニオンさんがお出迎え……。とりあえずは、なまいきにも小技の効いた会場風景を紹介しよう。
まずは、SCEの林氏が開催の挨拶。温泉らしく浴衣姿での登場となったが、どうも気分は発表会というより「宴会」らしい。一応、PSP『勇者のくせになまいきだor2』の説明を行うなど、発表会らしい体裁にはなっていたが……。
製品紹介もそこそこに、続いて行われたのが「基調講演」という名の「トークセッション」。ステージには、PSP『勇者のくせになまいきだor2』の山本プロデューサーと開発を担当したアクワイアの大橋ディレクターが登場し、「~世界は『勇者のくせになまいきだor2』に何を求めるか~」という命題のもと、「『勇なま』ファンについて」「開発者としての狙いとファンのユーザービリティの合致について」など、会場の雰囲気とはかけ離れたまじめなテーマでのトークが展開された。
トークセッションにおいて、15万本の出荷本数を誇る『勇者のくせになまいきだ』について、山本プロデューサーが「2匹目のドジョウではなく、まったく違う生き物として浸透していったのではないか」と語ると、ファンに受け入れられた理由として大橋ディレクターは、「『勇なま』は長時間プレイするゲームではなかったところではないか」と推察。「昨今の携帯文化の浸透の中にうまく入り込めたのが大きい」と分析した。などなど、とにかくトークセッションは大真面目に進行する。気になる次作についても、やる気は十分なようで、「有名なゲームは3まで出てる」「こういう場で言うと逃げられない」などと大見得を切る山本プロデューサー。ただし、今回の第2弾でかなり出し切った感もあるため、マルチプレイになるのか、システムの向上になるのか、次作の構想はこれからとのことだ。
おそらく今回のイベントは、「TGS」と「戸越銀座」をかけてみたかっただけのようだが、こんなにも遊び心(?)のあるスタッフたちによって作り出されたPSP『勇者のくせになまいきだor2』。まだ未体験の方は、ぜひ一度、遊んでみてほしい。
ゲームタイトル | 勇者のくせになまいきだor2 |
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対応機種 | プレイステーション・ポータブル |
ジャンル | ダンジョン・マネージメント |
発売日 | 10月16日 (発売中) |
価格 | 3,980円 (UMD版) 2,800円 (PLAYSTATION Store版) |
A (全年齢対象) |
(C) 2008 Sony Computer Entertainment Inc. |