しかし、企業内のIT全体を見ると、データセンター以上にオフィスで使用されるPCとモニタの消費電力が全体に占める割合が大きい結果となっており、データセンターのクールダウン以上に対策が必要であるという。
そこで同社では、5つのプラットフォームの電量消費の比較を行った。最も消費電力が高いのは、Pentium D 945(3.40GHz)を搭載したPCとCRTモニタの組み合わせ。この年間消費電力は1015kWhと推定される。とは言っても、日本ではCRTはほとんど見かけなくなっているので、これはあくまで参考値といったところだ。
次に消費電力が高いのが同945とLCDモニタの組み合わせで、年間消費電力は938kWh。その次はLCDモニタはそのままだが、CPU周りをCore 2 Duo E6550に変更した組み合わせで、こちらは電力効率を重視しただけあって655kWhとなる。
また、「PCは運用管理を行うことでさらなる電力の削減が可能となる」(同)であり、このプラットフォームに、例えば夜間、誰も居ないのに立ち上がっているPCに対し、動かす人が居ないと判断し、自動的にスタンバイなどに入るといった電源の運用管理機能を加えた場合、消費電力は229kWhと大幅に下げることが可能となる。
ただし、これでもCore 2 Duo T7700を搭載し、運用管理を行うノートPCと比較するとまだ消費電力が高い。このノートPCのプラットフォームの消費電力は59KWhで、最初のPentium DとCRTモニタの組み合わせと比べると消費電力は1/17以下に抑えられることとなる。