本体で音楽CD作成可能なモデルも登場 -「ローランドピアノ・デジタル」発表

ローランドは「ローランドピアノ・デジタル」シリーズの新製品2機種「LX-10」、「VIMA RK-300」を11月より順次発売すると発表した。LX-10は12月3日、VIMA RK-300は11月15日発売。価格は2製品ともにオープンで、実売予想価格は共に40万円前後。同シリーズは楽器としての豊かな表現力を備えるデジタルピアノだ。

LX-10は重厚なアップライト型のフォルムと、スリムなデザインを両立。本体はいわゆるピアノブラックである黒塗鏡面艶出し塗装と、サテンブラックを組み合わせたものとなっている。また本体の奥行きは45cｍでスリムなデザイン。鍵盤蓋の内側は鏡面仕上げとなっておりグランドピアノのように鍵盤や指先が映り込むほか、譜面立てとしても使用できる。

同製品のピアノ音色は、世界の銘器と呼ばれるようなさまざまなグランドピアノそれぞれの88鍵すべてを1鍵ごとにマルチサンプリングした「88鍵ステレオ・マルチサンプリング・ピアノ音源」を搭載。各鍵の鳴りや響きの違い、弦の共鳴なども忠実に再現しているという。また微調整により、ユーザーが好みのピアノ音に仕上げることも可能だ。そして本体キャビネットの高さを活かしつつ、6個のスピーカーを全体に配置した新設計のスピーカーシステムを搭載することで、楽器全体の鳴りを追求している。

鍵盤は最高級のグランドピアノを徹底追及して開発された「PHA II(プログレッシブ・ハンマー・アクションII)アイボリー・フィール鍵盤」を採用。吸湿性のある素材により、象牙と黒檀の風合いと触り心地を再現。白鍵には基材＋表面材の2ピース構造を取り入れている。鍵盤にはバネは使用せずハンマーの重さだけで動き、アコースティックピアノの自然なタッチを再現した。その他にメトロノーム機能、自分の演奏を録音できるレコーダ機能、ヘッドホン端子などを搭載。本体内にはクラシックの名曲や練習曲を多数内蔵している。またUSBメモリに対応しており、SMFファイルやWAVファイルの再生に対応。別売オプションのUSB CDドライブを接続して音楽CDを再生することも可能で、キーとテンポの可変やセンターキャンセル機能も搭載している。LX-10のサイズは1,410(W)mm×446(D)mm×1,071(H)mm、重量は約95kg。

VIMA RK-300はローランドピアノ・デジタルの基本性能を網羅した上で、視覚的にも楽しめる「アニメ機能」、カラオケを楽しめる「オート・ハーモニー機能」、ほかの楽器を接続してのレコーディングなど、エンターテインメント機能が充実したモデル。ピアノ音源と鍵盤はLX-10と同様に、88鍵ステレオ・マルチサンプリング・ピアノ音源とPHA IIアイボリー・フィール鍵盤を搭載している。

同製品の特徴は家庭にあるさまざまなコンテンツを活用し、ピアノを楽しめること。本体にはCDドライブを内蔵しており、音楽CDのキーやテンポを可変させて一緒に演奏することができる。またセンターキャンセル機能によりメロディを消して演奏する、といったことも可能。CD以外にもテレビやDVDプレイヤー、デジタルオーディオプレイヤー、USBメモリを接続することも可能だ。

本体にはカラー液晶ディスプレイを搭載。演奏の強弱や音程に連動してさまざまなアニメーションが表示される新機能「アニメ機能」を楽しむことができる。また内蔵曲や市販のSMFデータなど、ディスプレイに譜面を表示する「デジスコア」機能にも対応している。 同製品には2本のマイクを接続可能で、ディスプレイに歌詞の進行を表示する、背景が自動で切り替わるなど、本格的なカラオケ機能も搭載。内蔵曲や専用の曲データ「VIMA Tunes」では曲中の好みのポイントからコーラスを自由に加えることが可能な「オート・ハーモニー機能」も利用できる。また接続したテレビにディスプレイ映像を映して家族や友人で楽しむことも可能となっている。本体にはマイク1/ギター端子とマイク2端子を搭載。ギターやマイクを接続し、レコーダ機能でピアノ演奏と共にギター演奏やボーカルをWAVファイルとして録音することができる。また内蔵CDドライブを活用し、音楽CD作成にも対応。これは国内発売のデジタルピアノとしては初となる。VIMA RK-300のサイズは1,368(W)mm×476(D)mm×967(H)mm、重量は62.9kg。