Mac OS Xにネイティブ対応した「OpenOffice.org 3.0」

OpenOffice.org開発チームは13日、オープンソースのオフィススイート「OpenOffice.org 3.0」を正式公開した。動作環境はWindowsとLinux、SolarisおよびMac OS X。英語版のほか、日本語やドイツ語など各種言語に対応したローカライズ版パッケージが配布されている。

今回のリリースは、2005年10月公開のバージョン2.0以来3年ぶりとなるメジャーアップデート。Mac OS X版では、描画方式が従来のX11からAquaに変更。ネイティブのGUIに準拠することで、フォント管理や文字入力 (IME) にMac OS X標準の機構を利用できるようになったほか、他のアプリケーションとの親和性が向上した。

ファイルフォーマットの対応も強化。OpenDocument Format (ODF) 1.2をデフォルトのファイル形式として採用、OpenOffice.org 3.0の新機能を利用して作成した文書を保存できるようになった。Microsoft Officeとの互換性も向上、MS-Office 2007以前の形式にくわえ、Office 2007からMicrosoftが採用したOOXML形式の読み込みにも対応している。

表計算機能「Calc」では、作業領域が1シートあたり最大1,024列に拡大。連立方程式のように複数の可変要素を含む計算を自動処理するソルバー機能や、複数のユーザによるコラボレーションを可能にするスプレッドシート共有機能、Excel VBAのサポートなどが追加された。ワープロ機能「Writer」にも、MS-Wordとの互換性向上や、複数のページを表示できるマルチビュー機能、文書上に付箋状のメモを貼り付けられるノート機能など、多くの新機能が追加されている。