データから見る結婚事情(1)--約7割が「結婚＝幸福ではない」って本当?

オーネットはこのほど、首都圏・阪神圏の20代～40代女性900人を対象に結婚意識調査を行った。「結婚している人は、結婚をしていない人よりも幸せとは思わない」(74.9%)、「お金がないと幸せな結婚生活を続けるのは難しい」(83.8%)など、結婚経験者と未婚者の間にある結婚観の大きな壁が明らかになった。読者の皆さんの意識に近いのはどちら側だろうか。

結婚を決断した理由は「ずっと一緒にいたいから」が約半数

同調査は8月27日～8月31日の期間で、結婚経験者(既婚・離死別者)450人と未婚者450人を対象に行った。結婚経験者は初婚の平均年齢は26.9歳で、専業主婦が57.7%と半数以上を占めた。結婚を決断した理由は「ずっと一緒にいたいから」が46.9%、「お互いに信頼できると思ったから」が39.8%、「ある程度長く付き合ったからそろそろ」が22.7%。40代になると、3位に「ある程度の年齢になったから」(25.3%)が入ってくる。

現在独身でいるのは7割が「自分の意思」--強いマイペース志向

一方、未婚者の内訳は同棲中が9.6%、婚約中が4.4%、同棲も婚約もしていない女性は86.0%で、親との同居率は67.2%。性格に関しては「人からペースを崩されたくない」(87.8%)という強い"マイペース志向"が感じられる。さらに、現在独身でいるのは「自分の意思である」と68.0%が回答。「現在独身でいることを不本意とは思っていない」という意識も74.9%と高い。「結婚しなくても今のまま暮らしていける」も60.9%と6割を超えた。反対に「生涯を独身で過ごすことは望ましい生き方ではない」は46.4%に止まった。

未婚女性の「結婚意思あり」65.2%だが……「交際相手がいない」62.7%

「なるべく早く結婚したい」「いずれはしたい」の合計による現在の未婚者の結婚意思は20代で74.7%と高いが、年代の上昇とともに低下し、40代になると49.4%まで下がる。30代は「なるべく早く結婚したい」が24.0%で、他の年代と比較すると最も高い。一方で、交際状況は「交際をしている異性はいない」が6割を占める。年代別では20代の53.3%から40代の69.3%へと年代が高くなるとともに増加する。交際相手がいない女性の27.0%は、過去にも交際をしている異性はいないという。

未婚者がこれまで結婚しなかった4大理由とは!?

未婚者450人のうち「一生結婚をしたくない」と考えている女性(37人)を除いた413人に、「なぜこれまで結婚をしなかったのか」を複数回答で聞いたところ、「適当な相手にまだめぐり会えていない」(32.2%)、「出会いのチャンスがない」(25.7%)、「独身の自由や気楽さを失いたくない」(23.5%)、「理想の相手に巡り会えない」(20.8%)が上位を占めた。各年代で1位となった「適当な相手に巡り会えない」が最大の理由で、結婚しないのではなく"結婚できない"のが本音のようだ。2位以下は年代によって微妙に異なり、20代は「仕事に打ち込みたい」(22.8%)、30代は「出会いのチャンスがない」(31.4%)、40代は「独身の自由や気楽さを失いたくない」(27.3%)となった。

「理想の相手でなければ結婚したくない」未婚女性は73.1%

「理想は高いほうか」という問いに対して、結婚経験者の43.8%が「そう思う」と回答したのに対して、未婚者は57.1%と回答率が高い。「理想の相手でなければ結婚したくない」との問いも、「そう思う」との回答率は結婚経験者が63.6%なのに対して未婚者は73.1%。さらに未婚者の多くが「ある程度の年齢までに結婚する」(29.6%)のではなく「理想の結婚相手を待って結婚したい」(70.4%)と回答した。総じて未婚者には理想主義者が多いと言えるだろう。

結婚相手との出会いは「職場」40.2%が主流!?

理想的な出会いについては「趣味や習い事、ボランティア活動などでの出会い」が20.9%とやや高いものの、29.4%が「特にない」と回答。出会い方にこだわりを持っているわけではないようだ。出会い方をカテゴリ別にみると、「特にない」に続いて「生活圏型」が多く「紹介型」は少ない。自分の周囲において自分で見つけたいという願望が見え隠れしている。結婚経験者と同棲・婚約中の未婚女性に出会いの場所を聞くと、「職場での出会い」が40.2%を占めた。次いで「学校での出会い」(11.9%)、「友人・兄弟の紹介」(10.3%)は10%台にすぎず、出会いの場は「職場」が主流となっているようだ。

次回もイマドキの結婚とは!?に迫る後編をお伝えする。