ヤマハは10日、DSP AVアンプの新モデル「DSP-Z7」「DSP-AX3900」を発表した。発売は11月下旬で、価格は、DSP-Z7が35万1,750円、DSP-AX3900が23万3,100円。

DSPキュービックモードを搭載し、高性能ビデオプロセッサーも採用したDSP-Z7

PReP機能を搭載したビデオプロセッサーと3Dモードを備えたシネマDSP-plusを搭載するDSP-AX3900

DSP-Z7は、同社のDSP-AVアンプのフラッグシップであるDSP-Z11のオーディオ設計を受け継ぎつつ、映像面での、高機能化を図ったモデル。搭載されている、ビデオプロセッサーは、アンカーベイテクノロジーのABT2010。同社のラインナップとしては最も上のクラスのプロセッサーだ。スケーリング機能だけでなく、SDコンテンツのディティールやエッジ強調、MPEGノイズの削減などを高精度に行うことが可能だ。また、外部の機器から入力された映像信号が、プログレッシブ信号だった場合、それをいったんオリジナルのインターレース信号に戻して、さらにそこから最適なI/P変換を行うという、PReP(Progressive ReProcessing)機能も搭載する。

同社のDSP AVアンプの最大の特徴である、シネマDSP機能も強化。DSP-Z7が搭載するのは、シネマDSP-plus。従来機でも、DSP-AX3800のように、シネマDSPの3Dモードを搭載したモデルが存在した。これは、空間の高さ方向の音場データを加えたモードで、通常の5.1chのスピーカーの配置に、フロントスピーカーの上方に、もう2本プレゼンススピーカーを加えることで、左右の広がりだけでなく、上下の拡がりも表現するというもの。DSP-Z7には、これに加えて「DSP3(キュービック)モード」を搭載。フロントだけではなく、リアのサラウンドスピーカーの上方にも2本のプレゼンススピーカーを設置することで、さらにリアルな表現が可能になる。ただし、DSP-Z7は、アンプを7ch分しか搭載していないため、9.1ch再生を行うためには、リアプレゼンスプリアウトから、外部のパワーアンプに接続する必要がある。なお、3Dもキュービックも、シネマDSPのモードの1つなので、再生するソースに制限はなく、普通に販売されているBD/DVDや放送などのコンテンツの音声を、上下方向の情報をプラスして再生するというものだ。

同時に発表された、DSP-AX3900は、3800と同様に、3Dモードを備えた、シネマDSP-plusを搭載するモデル。なお、両モデルとも、各ch、140Wの定格出力。DSP-Z7は5入力/2出力、DSP-AX3900は4入力/2出力のHDMI端子を装備する。