カナダのResearch In Motion(RIM)は10月8日(現地時間)、タッチスクリーンを採用したBlackBerryシリーズの最新版「BlackBerry Storm」を発表した。米国ではVerizon Wireless、欧州などの地域ではVodafone Groupと独占販売契約を結んでおり、今秋の終わりごろにも提供が開始される見込みだという。BlackBerry StormはiPhone対抗としてRIMが年内での市場投入を表明していた製品の第1弾となる。スマートフォン市場で先行するBlackBerry期待の新製品として、既存ユーザーならびに新規ユーザー開拓を狙う。
BlackBerry Stormの筐体サイズは112.5×62.2×13.95mmで、重さは155g。480×360ピクセルの解像度を持つ3.25インチのタッチスクリーンを採用し、加速度センサーを用いて"ポートレート"と呼ばれる縦画面モードと"ランドスケープ"と呼ばれる横画面モードを切り替えて使用できる。周囲の明るさに応じて自動的に輝度を調整する機能を持ち、従来よりも大画面のフルスクリーン表示でメディアプレイヤーの画像や動画を楽しめる。キーボードはタッチスクリーン上に表示され、ランドスケープモードのときはQWERTYキーで、ポートレートモードのときはテンキーが表示されてSureTypeによる予測入力でのタイプが可能。Webブラウジングもタッチ操作で行うことが可能で、ドラッグ動作で画面スクロール、ダブルクリックで拡大縮小が行える。"ページビュー"と"カラムビュー"という2種類の表示モードがあり、ページビューで全体を俯瞰しつつ画面を高速移動し、カラムビューでページの内容を読むという形で切り替える。
タッチスクリーン以外の機能としては、320万画素のデジタルカメラ、ビルトインGPSなどを内蔵する。本体に1GBのメモリを搭載するほか、最大16GB対応のmicroSD/SDHDスロットを備える。音楽用に3.5mmのミニジャックをサポートし、A2DP/AVRCPに対応したステレオBluetoothヘッドホンが使用できる。バッテリは待ち受け時間が15日間で、3Gでの連続通話時間が6時間となっている。SMSやMMSはもちろんこと、IMや企業のメールシステムもサポートし、BlackBerry用の各種サービスにも対応するなど、BlackBerryとしての基本機能を備えている点も同製品の特徴といえるだろう。
サポートするネットワークはUMTS/HSPA、クァッドバンドGSM/GPRS、800/1900MHzデュアルバンドのCDMA/EV-DOの3系統。対応キャリアは米国がVerizon Wirelessで、それ以外の欧州、インド、オーストラリア、ニュージーランドがVodafoneとなる。BlackBerry Stormに関する詳細情報は専用サイトを参照のこと。