本田技研工業(以下、ホンダ)の英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは、8日にドイツ・ケルンで開幕した二輪車モーターショー「インターモト(6th International Motorcycle and Scooter Fair)」にて、「V4コンセプトモデル」をはじめ、「CBR600RR」の2009年モデル、新型ネイキッドロードスポーツ「CBF125」などを公開した。
ホンダは、1977年にロードレース世界選手権への参戦復帰を宣言。2ストロークマシンが全盛だった時代に、あえて4ストロークのV型4気筒エンジンを搭載した「NR500」を開発し、1979年に参戦を開始した。このマシンに搭載されたV4エンジンは、楕円(長円形)ピストンを採用し、1気筒につき8バルブと2本のコンロッドを持つユニークなものだった。以来、技術の進化と熟成を重ね、"V4スポーツモデル"という、新しいモーターサイクルのあり方を提示してきた。今回の「V4コンセプトモデル」は、これまでの歴史と伝統を受け継ぎ、さらなる進化を遂げた最先端技術を採用したコンセプトモデルだという。
2007年にフルモデルチェンジした600ccのスーパースポーツモデル「CBR600RR」は、さらに各部を熟成し、市販予定車として発表した。安全面においては、CBR600RRおよび上位モデル「CBR1000RR」の両モデルに電子制御式「コンバインドABS」(前・後輪連動ブレーキシステム+アンチ・ロック・ブレーキシステム)搭載タイプを設定。スーパースポーツモデル特有の短いホイールベースや軽量な車体では急制動時に後輪がリフトしやすいが、このシステムは車体の挙動を安定させながら制動させることを可能としている。
「CBF125」は、世界初の出展となる新型ネイキッドロードスポーツモデル。軽量コンパクトな空冷4ストローク単気筒125ccエンジンを搭載し、電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)を採用することでスムーズな走行と低燃費を実現している。また、欧州排出ガス基準Euro3を達成するなど高い環境性能も備えている。